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「漂着者 ep,3」混沌の果てに現れたシシド・カフカ。漂流しているのは視聴者みたいだ

オリンピックのせいで一週空いたが、ドラマはさらに混沌としてきている。ヘミングウェイと言う斎藤工演じる漂流者から、自殺した研究者の周辺、そして「幸福の鐘の家」と言う3点、繋がってそうに見えるが、繋がりが見えてこないものの関連性が見えてきそうで、どんどん離れていっている感じ。

そんな中で、自分の力ではなく、いなくなった少女を救い出す生瀬勝久がいたり、研究者を追う末に脅迫を受ける記者、白石麻衣がいる。点と点がつながるようでつながらない感じが観ている方はもどかしい。これはこのドラマの一つの勝利であるのだが、もう少し、俯瞰してみたらヒントが見える的なものが欲しい感じはする。

そう、道具が多い割には、ジェットコースタードラマではないのだ。そして、第六感を司るゲノム的な話が表面には浮き上がり、それを持っているのが斎藤工みたいな流れには見えるが、これもただの視点を逸らせているだけのようにも見える。ロシアが絡んでいるのは確実のようだが、…。

そして、前回、殺された船越英一郎の殺された意味が放って置かれているのだが、これは「秘密を知ったから?」と言うことか?この辺ももう少し描いてほしい、なんせ、目と口と耳を糸で編み上げられてる姿ってかなり酷いでしょ。

どちらにしても、斎藤工に縛りつく野間口徹はただただ胡散臭いし、連続誘拐犯にフォーカスが当たっているようで当たっていない。観ていてイライラの方が多くなっていくのは少し辛い。

なんせ、リアルな現状が、混沌としている中で、こう言うドラマって観ていて辛い面が多いですよね。もう少し、視聴者側にフェイクでもいいから「そうだったのか?」と言う部分があって、それが次の瞬間裏切られるような脚本にしないとついていけなくなっている。

そして、最後に登場がシシド・カフカ。斎藤工の婚約者と言っての登場。まあ、キャラとしてはなかなか良いのだが、唐突すぎる。なんか、今回の事件の中で伏線のような影があったならわかるのだが、全くまた新しい展開にいく話である。結局、ドラマの流れがいまいちよくないのだ。そして、視聴者が漂流者となっている感じ。それを狙ったと言うことなのかもしれないが?

とはいえ、このドラマのオチを見るまではやめられない感じになってきていて、その点は秋元康の技量にはまってしまった感じだ。それが、上手いのか下手なのかはよく分かりませんがね…。

しかし、斎藤工がたまに焦点の定まらないような目をするのだが、そこになかなかリアルさを感じるのですよね、どう言うことなのでしょうか?そして生瀬さんの枯れた感じの演技がすごくいいです。あと、白石麻衣がもう少し色っぽいといいのですが…。

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