「夫婦の秘密(第6話)」みんな加害者で、みんな狂気の中にいる感じから抜けられない?
まずは、葬式から始まる。死んだのは剛力彩芽の夫。この間救急車で搬送され、息を引き取ったというよりは、臼田あさ美が剛力のアシストをして、彼の呼吸器を抜いたと言うことがわかる。安楽死ではないが、これは殺人に問われる行為。
そして、最後にまた狂気の臼田の母親が来た後に見せられる回想。臼田は昔も同じことを弟か何かにやっていたらしい?断片を見せていく手法で語られるドラマなので、見かたによって視聴者の印象は様々だろう。そう、どんどん、混沌の中に呼び込まれる感じは、結構癖になるサスペンスだ。あくまでも、こういうのに適応できる人しか見てはいけないとは思うが・・。
そして、剛力は喪に服す中で、臼田のことを大嫌いだったという。だからか、SNSに写真をばら撒いたのは剛力だったことは今回明確になる。そして、彼女は臼田と抱き合って友情を交わす感じではあるが、まだ彼女が嫌いな感じがする。
そして、臼田の夫の豊田裕大が、医者の息子と戸籍を替えたことが、友人の古川毅からさらされるが、臼田はそんなことで怯まない。多分、臼田の方がもっと大きな闇を抱えてるということなのだろう。
確かに古川が言うように、剛力の夫が運ばれる時の臼田の笑みは不気味である。こういう笑みを演じさせたら、臼田ピカイチな感じがした。怪しく怖い。そう、この時にそれを見つめる剛力の目は彼女の笑みには同意していない。だから、ラストで、臼田がダリアの花を剛力にプレゼントすると言って、その花言葉が「感謝」と言うところでも、そこには不気味さしかないわけだ。
そして、剛力と一緒にカフェで働いている山下幸輝は何を隠しているのか?桃月なしこが彼に示したスマホには何が書かれているの?なんか、いろんな綻びが出てきているのに、明確にわかってこない感じが、視聴者を混乱させる。よくわからない人は、もう視聴をやめているだろうが、なんとなく見続けている心の弱い人は、結構心をやられるよね。特にこのような観念的にいろんなカットを重ねていくと吐きたくなる人もいると思う。そう言う意味では、劇場映画にあった題材なのだと思う。そう、2時間くらいで混沌としたカットの積み重ねが見事に人間の心模様を抉ってくようなサスペンスにした方が良い気がする。
そして、最後に豊田が母親を殺そうと言った後に、ずーっと出てくる穴掘りの場面のカットが出てくる。車は花屋の車で、その一人が剛力だと言うところまではわかった。単純に、殺して埋めるのが母親とも考えずらく、心のゾワゾワは治らない感じだ。
とにかくも、パズルのピースをはめようと視聴者が考えても、うまくはまっていかない感じのドラマであり、まあ、人間関係とは、よく分かり合っていても、憎み合っていても、うまくはまり合うことなどないと言われているような気もする毎回である。