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「パティスリーMON(第11話)」 自分の店を持ってそれを持続させるということ

桐山漣がきて、中川大輔がいなくなった店は回るが、いろんな過去の蟠りで心が萎える感じの濵田崇裕。ポーカーフェイスそうな割には、意外に心はナイーブな感じ。桐山の店で何があったかは深い説明はないが、安達祐実が二人の間に色々問題を起こしたのは確かだろうし、濵田がいなくなって桐山の店が潰れたという話は、桐山自体が、ビジネスが上手くないのと、メンタル的にも弱いということなのだろう。ケーキ屋というのは、技術だけでも、アイデアだけでも、長く続けるのは難しい仕事だというのは、このドラマを見ていても良くわかる。そして、昔の仲間の成功が胡散臭い感じは上手く描けていたりした。

評判店になれば、そのケーキの質的なものは保たねばならないし、それには、自分一人で回せるわけもなく、このドラマでは2度目のクリスマスが来るわけだが、そこで1年のかなりの分を稼ぐという業種であり、大変だなとは思う。

前回は、作業がうまくいかなくなった店も、皆の意識の変化もあり、濵田の思うように進み始めたが、そこで、また桐山が歓迎会をやったあとにすぐに辞めるという流れ。濵田はあまり多くを語らず、店で酒を飲んで過去のしがらみから解放されたいという感じ。そこを慰めるわけではないが、なんとかしようとする畑芽育。ここでの畑は、なかなか年齢を超えて大人の雰囲気に見えた。この女優さんは、幼いながらに妙な色香があるのがいい。こういう女優さんは真正面からいい演技をするようになる感じがする。

そんな店に、働かせてくれないかと最後にやってくる安達祐実。こちらは、40歳超えた女優さんとしては、かなりの変化球であり、プライベートもいまだに色々書かれているが、そういう人生を自分で描いている感じが面白くはあるが、ドラマとしては、畑芽育には邪魔な存在。

そんなのがラス前の回の最後に入ってきて、この年のクリスマスはどんな感じになっていくのか?という面白さはありますよね。そして、心配してる視聴者がイライラしないように、予告で「ハッピーエンド」を示唆する感じは、少女漫画的世界としては正しい在り方かもしれませんよね。

まあ、ワンクールのドラマの中で、最後に不穏分子を入れるのも面白くはああるが、私的には予告で出てくる中川大輔が何をしにきたのかは少し気になるかな。そして、ラストは思いっきり美味しそうなケーキと畑の幸せそうな顔で終わっていただければ、このドラマ、それなりにまとまりはいい感じに終われると思いますよ!

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