「忍者に結婚は難しい」設定の面白さと、主役の演技の勢いでどう展開するか?
主役は鈴木伸之と菜々緒。ここ二、三年、連ドラの脇で結構印象的な役をこなしてきた二人が、主役で夫婦。これだけでフレッシュ感はある。そして題名から、どちらか一方が忍者なのかと思ったら、両方が忍者、それも伊賀と甲賀で敵対関係。
初回から、普通のラブコメにある離婚危機の物語と、忍者のスパイ活動の物語とリンクさせながら、なかなかテンポの良い展開。新年最初に始まった連ドラとしては、なかなか面白そうではある。私は、どちらかといえば、菜々緒という女優さんが苦手なので、それで面白いと思ったのだから、これは原作、横関大の発想の勝利なのだろう。
まずは、鈴木伸之の生活の雑さに菜々緒が耐えられなくなったという図式。そして、鈴木の部屋の忍者のトレーニング器具が紹介され、彼ら二人がお互いに忍者であることを隠しているのもわかる。その鈴木は郵便局勤め。昨今は、公務員ではないので、郵便局ごと忍者組織になっているという状況も作れなくはないのだろう。というか、最近の郵便局は休みが多くなった感じなので、こういう副業はしやすいのかもしれないw
その同僚の鈴木と勝地涼が忍者居酒屋に行くという流れが何故に必要なのかと思ったら、そこで働く忍者マニアの藤原大祐が彼らの郵便局に入ってきて、彼らの忍者活動を混乱させる感じみたいだ・・。
その一方の菜々緒は薬局の薬剤師。そこに仲間の広瀬アリスがやってきてQRコードを渡す。これ、今っぽいけど安全とは思えないですよね。スマホで情報のやり取りは大丈夫なのか?この辺りからスパイ大作戦的に展開していく。そして、政府の与党側が伊賀、野党側が甲賀という割り振りで、鈴木と菜々緒が影の仕事で敵対関係!そうなると、忍者であることがお互いバレた時にどうなるかが面白いというわけですね。
しかし、その菜々緒の父親が古田新太という設定もありえないだろう。まあ、古田だから面白くはあるが・・・。そして、忍者と言っても使うものは、ドローンであったり、銃であったり完全に「ミッション・イン・ポッシブル」のパロディなのでしょうな。
そんなミッションの後に和解のデートの約束をする鈴木と菜々緒だったが、菜々緒の使ったドローンが謎を呼び、鈴木は現場から離れられずに、恋仲はさらに悪くなっていく。まあ、設定としてはスパイの仕事と恋愛状態のバランスをどう取りながら話を面白くしていくかというところでしょうが、恋愛パートないならないで十分に面白そうな設定ではある。
という感じで、初回はなかなか楽しく見られた。鈴木の幼馴染が吉谷彩子で次回から絡んでくるのも楽しみ。まあ、かなりメチャクチャな設定だが、菜々緒も鈴木伸之もそれなりに運動能力がある俳優だと思うのでそれなりのアクションも期待はできますね。