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「たとえあなたを忘れても(第4話)」ドラマの柔らかさの向こうにある、悲しい記憶

「あの子が死んだら、あんたのせいや」と岡田結実が堀田真由に言うラスト。萩原利久の脳裏に消えていた父の死の瞬間の記憶が蘇り、それに動転して車を走らせる萩原。次回に向けてなかなか険しい展開。ここまでのドラマの空気感がすごく柔らかかったのでこの展開は視聴者も戸惑う展開。ここで、萩原にどこまでの記憶が戻ったのかはわからぬが、その怖い思い出と近場の記憶がケンカしないのか?この辺りは脳科学ではまだまだわからぬ部分が多いのだろう。とにかく次週の萩原の描き方が興味深い。

今回は、堀田が病院でピアノコンサートを開くことになり、それによりピアノを弾くシーンが出てくるが、彼女のピアノがこれからドラマの中でどう使われていくかは重要なところなのかもしれない。音楽は人間の心をいろんな感じで繋いでいくものだ。

そして、今回は萩原が話の流れで、風間俊介の診察を受けることになる。自分の記憶が戻ることがいいのかどうかはわからないが、確かに二度と記憶を無くさないようにできるならそれもありだろう。だが、こういう診察は患者の方が先を急ぐ。そして、連れ添った堀田も先を急いだために今回のラストになったことは確かだ。

堀田はこれより先に檀れいの家、萩原の昔の生家を訪ねている。そこにある萩原の過去の思い出の写真や物を見れば、萩原に見せて教えてあげたいというか、それで刺激を与えたいという気持ちはわかるし、萩原の母親である壇 れいが母親だともう一度知らせてみたい気持ちもわかるが、少し急ぎすぎなのは確かだ。そして、一緒に食事までしてしまうのも、記憶を甦らせるきっかけにはなるだろうが、一気にいろんなものを投げかけすぎてるのはわかる。ましてや、診療の一回目が終わって、何もわかってない段階では・・。今までの萩原を知っている岡田だったら、こういう性急なことはしなかっただろう。

で、萩原の過去を聞くと、家族は優しかったみたいだし、特に問題なく健やかに育った子であったこともわかる。しかし、事故での脳損傷では仕方ないが、ここで思い出した父の事故はそれがある前の出来事ですよね。ということは、萩原の脳裏にはまだ怖い思い出が残っているということなのだろうか?萩原演じる空という男の記憶が全て戻るような状況は最後までない気がするが、記憶が戻り、いろいろと彼が変容する中で、堀田の人生観がどう変わっていくかというところが、ここからの見どころでしょうか?彼女が最後にピアニストとして、それなりの仕事ができるならしっくりいくのかな?今日は意地悪な松井玲奈が出てこなくてホッとしました。

悲しい話にするならいくらでもそうできる気はするが、私は未来が明るく見えるラストが見たいと思います。まあ、見守るしかないですけどね。


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