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「六本木クラス(第8話)」親子の心の動きにまずは騙されて、次の動きは?

今回は、竹内、稲森、矢本に平手も加わって、4人の対香川に立ち向かう頭脳が結集する。この4人の戦略を練るシーンがなかなか興味深い。ドラマ的に敵が明確なことで、こういう画を作りやすいのもあるだろう。すごい、ワクワク感がある。こういうところも、日本のドラマに最近見られなくなった部分かもしれない。

そして、いや、先週の最後の方から、平手友梨奈の演技に圧倒された感じ。本当に、眼力があるのはもちろんなのだが、その目を中心に表情がコロコロ変わる感じ。当たり前のことだが、それを芝居として見せていけるところの凄みみたいなものは天性なのでしょうな。今回は、早乙女太一に誘われて、彼の過去の悪事をテープにとって、追いかけられて竹内に助けられるまでの流れの中で、そんな彼女の女優力の全て(もっとあるのだろうが)みたいなものを感じた。この辺は、まだまだラストに向けて期待できる。しかし、これだけできるからこそ、少し普通でない役ばかりをあてがわれている気もする。普通の純愛劇みたいのやらせたらどうなるのでしょうね?見てみたいが、難しいかな。ただ、そんな平手だから、自分自身で役をコントロールしきれない時もあるのではないか?良い演出家に巡り合うことを期待する。

その、平手に旨いように扱われる、早乙女太一も、なかなかダメ男の役が上手くできている。いつも何かに怯えていながら、家の力でしか生きられない男みたいなものを体全体で演じているのは、見ていてキャラクターとしては面白い。

そして、4人が香川をトップから降ろそうとした計画は失敗。こういう大きな失敗を見せておいて、次につなぐのは、ドラマとしてはとても面白い。そこに、ドラマとは関係ない香川のプライベートな不祥事も加わって、今回のラスト、なかなか盛り上がったと言えよう。しかし、香川照之という人は、これだけ出てくると、そろそろ飽きがきていることは確かであろう。そして、芝居が皆同じなので面白みにかけるのは事実。今回の不祥事で、その辺も変わって来ればと思うが、その前になかなか使いにくい男になってきそうですな。香川にしても、ちゃんとした世界を持った演出家に出会ってないから、あんな自分勝手な感じの芝居しかできなくなってしまったのでしょうね…。

しかし、ドラマ内の4人の香川下ろしは、かなりリスキーなプラン一つだけで進めたのは、ギャンブルすぎる。やはり、最初からプランBまで考えておくべきだろう。そのような進言ができない矢本悠馬の存在感がないのが気になるところ。

さあ、とにかくも抗戦が始まる、次なる手段と共に、着地点まで、どれだけ盛り上げられるかだろう。しかし、このくらいのものを日本独自で作れないとな、と思うよね、やっぱり。

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