「波よ聞いてくれ(第5話)」エンタメの未来は、その常識など何も知らない輩が作っていくということかも・・。
「お前の強みはラジオのことなんか何にも知らねえってことなんだから」と北村一輝が小芝風花に言う。考えれば、コンテンツの氾濫が甚だしいこのエンタメ業界は、模倣の連鎖の中で生き延びて、「ウケる」と言う指標が狭く狭くなっていった中で、オワコンなどど呼ばれるようになるという流れの中にいる。だから、そんな現状のつまらなさなども知らない人々が新しいものを作っていかないと、本当に終わりになるということなのかもしれない。
だから、主人公ミナレが「邪道で下衆なラジオ番組」とか「常識とか倫理観とか知ったことじゃない」とか「暴露系パーソナリティー」とか自分のことを悪くいうが、そんな耳をつんざくようなネタがラジオの中では本当か嘘かわからない中で世の中を覚醒していくみたいなことがある気はする。つまらんゴシップをマスコミみんなで追いかけてビジネスとして回すようなところとは別の世界がラジオには作れると言うのはあるだろう。ラジオというメディアの力強さを再確認するドラマとしてはとても秀逸ということだ。
そして、小芝風花の演技のテンションが1時間ずっと続く感じがたまらなくラジオ的であり、テンションが金曜の夜の誰かを元気にしてる感じも好きである。このドラマ、多分、画なしの声だけをラジオで聞いてもそれなりに面白いと思う。そう考えると、小芝風花のセリフ力というか演技力は本当にエクセレント!
今回は、先週の中村ゆりかの兄さんが店に来るところから、この兄さんも妹を監禁するくらいに変な人だから、自分を縛ってもらわないと落ち着かないとか、絶対にSMクラブ通ってるような人ですよね。そして、その兄妹の喧嘩から、中村が放送作家志望でラジオに出演するという話がわかる。この彼女が最初に出たラジオ番組が聞けないのは残念だった。
そんなことを知らない小芝と片寄亮太は、彼女が自分たちの知らないところで何をやってるのか調べるために尾行。そして、人気芸人と一緒にいるところを見つけ、追いかける。マンションの前でうろうろする彼らの前を芸人とスキャンダルを起こした女が通過。ここぞとばかりに修羅場を取材に走る小芝。この辺りの流れは、先週と同じ。今回のクライマックスの殺人未遂現場中継!今回は警察の介入はないまでも、同じラジオの人気パーソナリティーでもある芸人の修羅場は流せないということで、最後には中村ゆりかが書いた台本で番組を作ることに・・。まあ、本当のラジオで流すものとドラマとしてのクライマックスが別なのは、もう一つな感じはするが、ラジオコンテンツとして面白いものを作ろうとする勢いみたいなものは、今回も面白かった。そのあたりを描きたいドラマなのですよね。そして、それが上手くいっている。
で、ラストに向けてキーになる、シセル光明という元芸人でパーソナリティーとミナレの関係やいかに?まだまだ楽しませていただけそうだ。
で、今回は、平野綾と小市慢太郎は出てきませんでしたね。彼らのキャラも面白いが、それがいなくても十分に面白いのはやはり小芝のキャラがあるからですね。このドラマ私的には、今期で一番先が早くみたいと思うものです。ネットでの評価も高いみたいだから、続編まで考えてるかもね。
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