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「しょうもない僕らの恋愛論(第3話)」昔の母の恋人に、素敵なお父さんの影を見ているのか?

この話、本質は中年恋愛話なのだろうが、中田青渚の瑞々しい演技がドラマを回している感じになっている。そう考えれば青春ドラマの中に中年が引き込まれている感じにも見える。最近のそういう年齢の断層みたいなものが曖昧になっている状況が垣間見れる設定だ。20年前にはこんな設定でドラマはできなかったろうし、作ったとしても、もっとなんか陰湿なイメージのものになっていたであろう。とはいえ、今は2023年。20年前も21世紀だったことに気づき、戸惑う私。

それで、中田青渚は、美術部に入ったのか?他に部員がいないで、本多力にマンツーマンで教授いただける美術部とはかなりレアだが面白かった。だいたい、高校の部活で教師が部員を募っていること自体が変なのだが、これもいまどきのテイスト?そんなわけないか。まあ、本多さんの存在感は結構あきませんけどね。

そして、今回は、好きなコミックの表紙のデザインが眞島のものと知り、中田は大胆に会社を訪ねて行ったりする。こういうのが、高校生の怖いもの知らずなわけだが、今考えれば、私など、この年頃には怖いものばかりで何もできなかったなと思ったりする。だから、今頃、自由さに目覚めているわけだが、やはり高校生諸君はこのくらいの行動力で動くべきですよね。

そして、絵を描いたものが眞島にそれなりに褒められ、デッサンを描きまくる中田。しかし、題材を冷蔵庫の中のものに依存するとは、かなり変わった感覚である。で、なんか絵のテイストはそれなりに個性的。これ、中田本人が描いたのかな?なんか、そんな感じがするのだが、どうなのでしょうか?

で、その眞島と中田の間に入ってくる矢田亜希子。ここで、少しヤキモチも焼いているのだろう。そんな表情に可愛さが出てるのも、彼女自身がもう一つ大人になれない演技をうまくできているということ。そして、3人での写生大会。こういうの面白いですね。まあ、やっている大人は少ないけど、こういう子供の頃やらされていたことを大人になってやるって結構な刺激になりそう。おやつとお弁当持って遠足もいいよね。今ひとつアクティブになれない昨今、そういうお金を最低限に抑えるようなレジャーが流行るかもとか考えてしまいました。まあ、一緒にやる相手は重要だが・・・。

で、最後に、亡くなった元彼女の旦那さんで、中田の父親である橋本じゅんの登場。自分のことしか考えてない雰囲気はよく出ていた。そして、それに付き合って落ち込む中田が電話をかける先は眞島。お父さんがわりであり、恋人という立ち位置ができつつある。ここから、そういう話が本格化していくのだろう。

そんなにドラマチックに話が進むわけではないのだが、意外に落ち着いて見ることができ、ところどころ、ニヤッとしてしまうような、中年ホイホイドラマという感じで、私は結構面白く見させていただいています。

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