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「真夏のシンデレラ」夏の月9は、ビーチとビーサンと花火と恋愛がよく似合う!
そう、月9という時間はこういうドラマ流す時間なんだよ。それは2023年も同じじゃないか!と思わせた1時間半。前作の辛気臭さを一掃するように、夏の月9が開幕した。
脚本は、昨年のヤングシナリオ大賞を受賞した、市東さやか。この早すぎる連ドラ抜擢は、その才能に唸った人が多かったということだろう。昨年の「Silent」生方美久に続き、フジテレビ、貴重な才能の原石を見つけたようだ。
ドラマが始まる前は、森七菜が主役ということで少し不安を感じた。ドラマの最初にセリフで言われているように「ちんちくりん」だし、月9の恋愛劇で潰されてしまうのではないかと・・。しかし、それはドラマが始まって5分もすれば一掃された。間宮祥太朗が彼女のほぼ一目惚れの状況と同じように、視聴者も森菜々の雰囲気に興味を持ち出す流れ。そして、久しぶりに見た森は、さまざまな表情を繰り出して女優として少し大人になっていたようだ。見ていて飽きないキャラを演じていた。周囲の友人たちのキャラがそれほど強くない分、彼女の出世作になる予感は強い。
何よりも、初回の脚本の構成は抜群であった。キャラをそれなりに紹介し、彼らの周辺の空気が十分に視聴者に伝わってくる。無駄がないスタートといった佇まいのものを書くというのは結構、難しい作業だ。そして、夏の江ノ島という舞台が、なんか青春ドラマが月9に帰ってきたぜ!という感じ。そんな中で、恋の始まりと、長い恋が成就しないあり方も見事に放り込みながら・・。
間宮祥太朗は、前期のドラマでの、キャラが明確でない学者から、建設会社の社員の役。ライバル?的な神尾楓珠が大工なので、そことの絡みも作りやすい設定なのか?でも、意外と言えば意外だが、森菜々との主役のバランスは悪くない。どう、恋心が育っていくのか?楽しみなところ。その最初にジョブとして、最後のビーサンプレゼントはなかなか印象的。夏の浜辺でビーサンでゆっくり花火を見る夏である。そして、水族館も出てきましたよね。これも、この間の不倫ドラマのそれよりは爽やかに見えるのは当然なのですが、なんか夏でありますよね・・。
ここ3年、そんなことコロナでできなかったですものね。そうです、こういう感じの夏ドラマを楽しめる余裕ができていることに感謝です。
ただ、以前の青春劇と違って、ここでは学生の話ではない。それは、こういうドラマの需要が学生ではないということを物語っているのかもしれない。今の学生は、ゲーム、アニメの方に行ってしまうということか?まあ、そんな時代にどんな青春を描くのか?という命題は重要だ。
でも、描かれるものは昔からあまり変わらない。最初から、サーフボードの上で夕陽を眺めるなかなか美しいシーン。こんなの二人で見たら、恋に落ちるしかないでしょうというところ・・。新人脚本家、なかなか肝はしっかりと掴みながらの船出でした。それも含め、かなり注目の作品だと思います。
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