「ライオンの隠れ家(第5話)」で、まだ事件の本質が見えてこない気持ち悪さ
ドラマは5回目ということで、ターニングポイントだと思いますが、ここで、このドラマの事件の主犯者?である尾野真千子周辺のドラマがやっと描かれる。だが、夫の向井理は今回は出ずじまい。この脚本家、ドラマを立体的に描けていないので、視聴者がドラマの内容を俯瞰して見ることができない。簡単に言えば、下手くそ。
そして、今回も何故に尾野真千子が逃げているのかはヒントもなし。そして、尾野を管理していた?岡山天音の正体も全くわからず、彼に誘導されている齋藤飛鳥が最後に突然にライオンを止める画ずらはなんか違和感がある。というか、齋藤は岡山に操られているにせよ、何か脅かされているのか?そして、その状況をちょっと気がある感じの柳楽優弥に話していないというのはどういうことなのか?少しはヒントをくださいというところ。
そして、柳楽が尾野と繋がれたのは、ライオンが持っていたぬいぐるみから。このぬいぐるみに何か入ってるか?というのは、最初の方から私も思っていたが、母親に存在を知らせるためだったとは。とはいえ、こういう隠しマイク付きのGPSみたいなもの、どのくらい電池が持つのだ?まあ、この脚本、そういうところはあまり考えていませんよね。
だから、坂東龍汰が仕事で初めてお泊まりする話も、必要だったのかよくわからないし、挿絵を描く仕事だったら、その描いた絵も見てみたかったですよね。そして、北斎美術館に行ったとなっていますが、彼が美術館に行って、北斎の絵に感銘を受けるところとかも欲しかったかな。まあ、この辺は、このドラマの主題の事件から外れてるので描いてないのはわかりますが、それなら、このお泊まりの話もいらないということでは?というか、最初から書いているように、坂東が自閉スペクトラム症で存在することの意味が見えませんよね。
ということで、主題の事件がよくこちら側にわからないままに、尾野がライオンに会おうとしたわけですが、そこには雑誌記者の桜井ユキもいたんですよね。今回、桜井も盗撮した話以外はほとんど出てこない。そろそろ、桜井あたりが、事件の本質を探り当てて視聴者の射倖心を震わせてほしいところなんですけどもね。本当に、脚本下手。
尾野はもちろんのこと、柳楽や坂東の演技はなかなかキレがいいのに、脚本のもたつきで、役者も上手く動いてない。齋藤も今回はあまり可愛く無くなっている。そう、こういう現場の雰囲気って脚本で変わりますよね。脚本が役者を呑んで行かないとダメですよ。とにかくも、ここから後半、もう少しわかりやすく、そしてドキドキな展開をお願いします。