「わたしの宝物(第1、2話)」現代的な夫婦の不和&不倫物語かと思ったら奥が深そうな展開!
題名と松本若菜主演ということで、それほどそそられなかったのだが、1、2話続けて見て、先が読めないドラマという感じがして飽きずに見られた。
まず、松本若菜という人。2クール連続主演ということは女優としてそれなりの数字を持ってると思われているのだろうか?芝居の振り幅はあるが、表情的にはあまり面白さは感じないという私の印象。だが、彼女の魅力はエクボの綺麗に出る笑顔。そういうのに癒される人は多そう。
とはいえ、初回、その笑顔を夫の田中圭に否定される。それを含め、DVこそないが、田中は松本につれないし優しくない。今時、松本が専業主婦という設定に少し無理はあるが、田中はこういう状態だと男にも好かれない感じに見える。そう、この初回は松本が家庭でどんな仕打ちを受けていて、彼女自身がその対処に困ってるというのがよくわかる。そして、彼女は子供が欲しいと思っているが、夫は疲れて帰ってそのエネルギーが残っていない感じ。
そんな時に中学生の時の初恋の人というか、仲良かった男(深澤辰哉)に出会う。その出会うところが図書館というのは、すごくエロくない場所なのが良い。別にこれ、不倫ドラマという設定ではないだろうが、図書館なのは何故という感じはした。そして、彼はフェアトレーディングの会社をやってるとか、その心も清潔感がある感じに作られている。そして、数日後には海外に行く予定と言いながら、松本と肉体関係になる。
このシークエンスの前に田中が突然レイプするように松本を抱くシーンがあるのだが、これは、同じ時期にSEXをしたと見せたいだけですよね。田中がメンタルやられたとしても、何故この時に突然性欲というか征服欲みたいなものが出てきたのかよくわからない。無理クリにドラマを構築するためというふうに見えるのはあまりうまくないと思った。その周辺のドラマの描き方が結構上手い脚本なのでちょっと残念。
そして、彼が海外に去った後で子供ができ、その子のDNAは夫と一致しなかった。そして、ニュースで深澤が爆発事故で死んだとの報道。この初回の最後はセンセーショナルで、ここからドラマはどう動くの?とう期待を感じさせた。そう、連ドラは初回でそういうふうに視聴者の射倖心を煽るのは大事なこと。
そして、2話。今度は、田中圭がなぜにそんなにイラついているかが描かれる。証券会社なのだろう。そして田中は中間管理職的な立場で仕事はそれなりにできるらしいが、上司の安井順平はパワハラタイプ。まあ、大企業ほど、こういう人物が残っている現在である。
田中はメンタルクリニックを探していたりするが、街をうろうろしてるところで喫茶店の主人の北村一輝に捕まる。この田中の話を聞いてやることになる北村の役は結構、重要に感じる。
そんな中、松本は妊娠のことはいうものの、産むかどうか迷う。そして離婚も考える。だが、彼女には入院している母親(多岐川裕美)がいた。その月の入院費が55万円とか出てくるが、それ、田中が高給取りにしても大変な額である。それを考えたら松本は離婚はできないという道しかなかった。そして、田中も割り切った関係でいいみたいな話をしてくる。そして育児には口を出さないとも・・、。まあ、面白くない男だが、金釣るにはなってるということ・・・。
そして、深澤の行った海外の場所に、同じ会社に彼に恋心があると思われるさとうほなみが出向く。そして、彼は生きていた。つまり、ドラマはこれで少し複雑になるということ。でも、この2回目の中でこの海外の病院のシーンが何回か入ってきてるのだが、もう一つ挿入の仕方がよろしくないように思えた。
で、ラストは早々と10月10日が経ったらしく。出産シーン。そして、子供を見て涙を流す田中。田中の気持ちはここまでで今ひとつわからないが、この子供の誕生で複雑なドラマが始まるというゴングは鳴らされたようだ。
単純な不倫ドラマではないようで、どの方向に話のフォーカスを持っていくかでいろんな展開が考えられるが、ドラマの発端としたら結構興味深いものになっている。