「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(第9話)」熱い抱擁と解任と。恋物語がラストスパート!
先日「ミステリという勿れ」の項で、カレーが美味しそうに描かれていることを書いたが、ここ「ムチャブリ」でも、今回はカレーライスが食べたくなるようなシーンが描かれていた。「カレーライス」という料理は、日本の家庭の中を描く上で非常に便利な料理である。多くの人にいろんな記憶を思い出させるし、一緒に食べた人の顔も思い出させる。給食のカレーの匂いとかもたまらないのである。食欲をそそらせたい絵を撮りたい時は最高の料理だろう。そして、ここでは、高畑が作った、コーヒー入れすぎで焦げ付かせたカレーを松田翔太と志尊淳と一緒に食べるというシチュエーション。翌日のカレーまで食って、まあ、脚本書いてる時はカレーを食べてるかのような感じで書いたのでしょうな。それが恋の後先に関わっているかどうかではわかりませんが、志尊が残りのカレーでなくて、出来立てが食べたかったと後寝るのは可愛かった。
今回は、世の中のことをあまり知らない松田翔太の演技が見どころだったのだろう。実際、松田家の人々が遊園地に行く様をあまり想像できないですものね。彼らがチュロスかじっている姿もあまり絵にならない。だからこそ、ここでは面白いのと、松田の何か反撃を考えてるような様をここの中に見出せればいいのだろう。そう、高畑への恋心というより、高畑が自分にない部分があり、それが自分にないビジネス感覚だとわかってるから、2人で歩いていると何かあるか?ということなのでしょう。
そして、志尊淳が家に来て、上の写真のような光景に。志尊は今回の最初に完全に告白してるわけで、本当は、ここ、恋の大混戦状況なのにそうならないのは、相手が高畑だからか?そう、高畑は前に書いたように、男殺しな要素を持っているのだが、嫌いならいいよ的に男がすぐに冷めるような要素も持っていたりする。まあ、おもちゃ感覚で付き合える的な(失礼)そんなモードがこれなのだろうね。
ということで、会社も解散が決まり、まあ、今の会社が誰が見ても、どう考えても面白い会社にはならないような状況の中、来週は最終回。今週もお店の全国展開の話は進んでいるので、どうにかこうにか、全て松田のもとにビジネスが戻る方向とは思うが、その予感的なものがあまりちゃんと描かれてはいないですよね。あくまでも、このドラマはラブコメというところなのでしょうか?
それならば、恋の行方が見どころかといえば、そうでもない。結局のところ、ラストに向けて、もう一つドラマとして盛り上げられていないわけですよ。そう、見どころは、高畑充希という小動物的女優がどういう技でドラマを締めるのか?ということだけのようで…。本当に、世の中不穏が続く中で、元気が出るラストは見たい気がしますよね。