「わたしの宝物(第4話)」バランスが整ったかに見えたところが崩壊の入り口?
やはり、このドラマでこの時点までで一番気持ち悪いのは、田中圭が子供ができた途端に良き夫に変わったことだ。単純であると同時に、上司である安田順平との仲が描かれなくなったからいいという問題ではなく、その関係は決して無視していいものでもないだろう。こんな突然に会社男から家庭男になるということがあるのか?というか、その子供は違う男の子供だということを知らされていないのはなかなか悲しい話である。そんな中で、さとうほなみが田中の会社に自社の商品を売り込もうとする。そして、深澤辰哉を連れてくるという話をする。次回は、ついに二人の男が対峙するのか?というか、松本若菜だけが知っている秘密がどうばれていくか?というのがこのドラマの転換点ですよね。それがどこか?
ただ、今回、その松本は深澤が生きていたことを知って、彼に会わないように避け続ける。しかし、垣松祐里の店で偶然にあってしまう。深澤は垣松のカフェに営業に来たわけだが、ドラマ的には、近くのものをくっつけすぎてる感じはする。まあ、縁というものは確かにあるが、こんなにあっちこっちでシンクロニシティが起こることはないと思う。偶然でドラマを作りすぎ。
それはともかく、ここで、松本は深澤を追いかけ、自分が新しい生活にリセットしてることを告げる。だが、子供の親が深澤である以上、そんな簡単に縁は切れないだろうから、そこからまた面倒臭いドラマになっていくのだろうね。しかし、田中圭がデレデレになった分なのか、深澤は松本を追いかけている割にはもう一つ追いかけるパワーが弱い気がする。
で、さとうほなみが深澤に気があったり、垣松が田中に気があったり、さらに男女関係が複雑系になっていく仕込みがしてあるわけだが、もうちょっと、みんなもっと深く愛し合おうよみたいなことを言いたくなるドラマである。でも、子供がまだ小さいうちに色々整理されないと、子供がかわいそうだよね。今は、誰でもDNA鑑定できてしまう時代だし、大人になって、お父さんがお父さんではなかったという現実がわかるのは辛いよな。
そう考えると、ドラマとしては、このことで男女の関係の危うさを語りたいだけなのか?それとも、SEXもなしに夫婦やっていた二人が悪いということなのか?もう一つ、ドラマの着地点が見えてこないですよね。
という流れの中で、北村一輝は必要なのか?とかも考えるところだし、深澤の仕事もプライベートの混乱からあまり良い方向に向かわないような気もする。ドラマのことだから、シナリオいじればどうにでもなるのだが、これ、誰も幸せにならない方向に見えるのは私だけ?