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ヴェイパーフライと令和走り〜ニューイヤー駅伝観戦記〜

明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
元旦は建部町の実家に帰って、ニューイヤー駅伝を観戦していました。

選手の足元を見ると
ナイキ、ナイキ、ナイキetc...シェア率凄い。
ただニューバランス、アシックス、アディダス、ミズノ(プロト?)のカーボンシューズもちらほら見られましたね。

結果は旭化成の4連覇。いや〜強かったです。
関係各位の皆様おめでとうございます!
個人的に強烈に印象に残った選手を挙げると

トヨタ自動車 西山雄介選手
MHPS   井上大仁選手
旭化成 小野知大選手
旭化成 鎧坂哲也選手

この4名の選手の走りは圧巻でした。
全員がヴェイパーフライネクスト%を使用していたのですが、声を大にして言いたいのは、シューズも凄いですが、何よりも素晴らしいのは道具の性能を120%引き出す4選手の身体の使い方(フォーム)です。

駅伝ランナーにとってレースとは
シューズ(道具)を使い最高のパフォーマンスをファンに届ける自己表現の場。主役は人間、シューズ(道具)は従の関係性であり、あくまでも身体の延長にある道具の一部だと思っています。

私も職業柄、ついついシューズ(道具)に注目しがちですが、進化した道具を最大限、効果的に扱うアスリートの高い身体の使い方(走り方)やトレーニング論など、もっともっと人物のスキルや取り組みに注目してほしいと思います。

今回のニューイヤー駅伝でも、ただ履いただけの選手と使いこなすために身体の使い方を大幅に進化させた選手ではっきり明暗が分かれていました。

MHPSの井上大仁選手は、アシックスを愛用していましたが、九州実業団駅伝からヴェイパーフライネクスト%を使用し始めたと、とある有名選手から聞いていたのですがリーク通りアシックスではなくナイキを履いていましたね(笑)

井上大仁選手の強烈なバックキックは、ヴェイパーフライ向きと言われていましたが、さらに身体の使い方(前傾姿勢)を進化させて道具の力をフルに発揮させていました。

この厚底カーボン系シューズを使いこなすために進化させた走り(前傾姿勢、膝下の使い方)を、令和の時代にならって「令和走り」と私は呼んでいます(笑)

一方で失速してしまう選手も。
厚底を使用しているにもかかわらず、薄底の「平成走り」のランナーは苦戦していました。この身体の使い方(フォーム)なら薄底レーシングシューズの方が相性良さそうだな〜とか選手の走りを観察しながら観戦していました。

とかく現在、ヴェイパーフライネクスト%という進化をとげたシューズ(道具)が席巻していますが、そろそろ気づき始めたランナーも多いのではないでしょうか?これは誰でも速くなる魔法のシューズではないことを。

あくまでも主役は人です。

「令和走り」言うのは簡単ですが、実践するのは本当に難しい。だから、あのシューズ(道具)を華麗に履きこなすランナーは本当にリスペクトしています。(私自身、履きこなせていません。)やはり主役は人間でありランナーという結論に達します。

私の超リスペクトしている淀川チニング界隈のカリスマ(もりぞーさん)は、理想の道具に対して

"人間の性能を120%発揮させられる道具"なのです。100%は当然。そこから更にスキルアップを促して、もう1ランク上の自己表現(走り/釣り)を実現させてくれる道具。

と語っていて非常に共感しています。

ナイキのヴェイパーフライネクスト%に関しては、現段階でここを超えるクオリティの厚底シューズは存在しないと思います。マーケティング戦略も上手いですし、2020年の箱根駅伝も独走でしょう。

ただ、それが全ての人において、1ランク上の自己表現に繋がる「理想の道具」ではないということは声を大にして言いたいです。(もちろん道具で選ぶことは否定しません。ただ職業柄、その人の走りにあったベストを探してしまうのです)

つまるところ人のレベルやスキルにあった最適な道具を的確にセレクトするのが私の仕事で、その道具を使いレースで1ランク上の自己表現(走り)を実現するお手伝いができたら、それはこの上なく幸せなことです。

2020年も、もっと楽しく上達したいランナーをしっかりとサポートしていきます!


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