あとひと月
生身の人間という言葉を当たり前に聞いたら
そりゃそうだろと思うが
人間を生身という言葉で囲むという秀逸
生身の人間がゆえに
生々しく人間として変化し劣化
そして鈍化、老化、基化、風化と
おもしろい人間の生き方を見る
それを左右するのはストレスだろうか
このストレスにつながる根本はお金が大半だろうか
お金に困らなければストレスは軽減されるのだろうか
軽減されたら軽減されない人間のきもちは
よくわからなくなるのだろうか
その理解されない人間と理解できない人間の
溝は埋まる事はなく広がっていく事が予想される
双方のどちらかはその溝に興味を無くし
機械的に自己判断で運がないからだろうとか
どこかで問題があるのだろうと
処理をして機械化する
生身の人間が生身を超えた事になるのかもしれない
生まれた頃の事は覚えてないけど
子供の頃の楽しかった事や
嫌だった事はちゃんと覚えている
純粋な生身の子供だったんだろう
泣いたり怒ったり
友達とケンカしたり
この機械化できるようになった人間は
このあとも止まる事もなく機械化されて
ストレスを処理していく
そして人に興味を無くし
自分だけの心地よさにぼんやりとして
そのうちに誰にも使われない
機械装置として
電源を自分で抜いてしまう
もうその後は気づいた誰かが
年末に捨てようかと
張り紙を貼って
新しい年を迎える頃には
沢山の機械な人間が山積みされて
除夜の鐘の数を数えて眠りにつくだろう
ぼーん ぼーん
ひとつ ふたつ
ぼーん
みっつ
よっつ
いつつ
むっつ
ななつ
やっつ
ここつ
とう ぼーん