第55回防府読売マラソン
12月1日(日)、防府読売マラソンを走りました。この大会が制限時間4時間に拡大された2008年に、自分の初マラソンとして走って以来17年連続の出場です。
結果は3時間21分12秒。4:46/kmペースです。これをどう評価するか?また今後にどう繋げていくか?を考えます。
【過去の防府及びマラソンレース結果】
まずは単純に記録だけ比較してみます。
●過去5年間の防府でのタイム
2020年 3時間8分3秒
2021年 3時間15分42秒
2022年 3時間41分20秒
2023年 3時間23分29秒
2024年 3時間21分12秒
●過去3年間のフルマラソン全レースの結果
【22-23シーズン】
・防府読売マラソン 3時間41分20秒
・別府大分毎日マラソン 3時間16分55秒(SB)
・さが桜マラソン 3時間25分17秒
【23-24シーズン】
・防府読売マラソン3時間23分29秒
・別府大分毎日マラソン 3時間14分06秒(SB)
・さが桜マラソン 3時間20分4秒
【24-25シーズン】
・防府読売マラソン3時間21分12秒
※12月1日現在
2022年からこの3年間、秋に大きな仕事が入ってなかなか満足に練習できなくなり、一昨年2022年はほぼ完走するだけという状態。昨年今年は少しは練習できるようにはなりましたが、それでも質・量ともに大幅に不足して、なかなかいい状態で防府に臨むということができなくなっています。
そこで、今年は準備不足の中で付け焼き刃的に防府に合わせるよりも、シーズン全体のマネジメントを考えて防府を走った方が結局は良い結果につながるのではないか?と考えました。
【今シーズンの計画】
●今シーズンのレースの計画
12月1日 防府読売マラソン
2月2日 別府大分毎日マラソン
3月23日 さが桜マラソン
本命はやはり別大です。12月1日時点であと9週間。防府をガチで調整して走ると、最低でも前後1〜2週間、トータル3週間くらいは強化を目的とした練習ができません。
なので防府読売は別大に向けた練習モードで、前後の調整や疲労抜きをできるだけ減らして、練習を継続することを考えました。
●今回の「防府読売マラソン」参加の目的
別大に向けた練習として、具体的に今回の防府では何を目的に走るのか?
もちろん別大9週間前の「42km走」なのですが、もう少し具体的に言うと「目標レースペースの90%のペース(強度)で本番をシミュレートしながら、練習ではなかなかできないレベルの心肺機能や筋持久力の強化を図る」というものです。また、下記のいくつかのテストを行なって、補給や調整についての常識を検証してみたい、という目的もあります。
数値にすると、今シーズンの目標タイムが3時間10分切り(4:30/kmペース)。少し贅沢を言うと4:25/kmペース。その90%としてだいたい4:50〜4:55/kmという設定。このペースでとにかく最初から最後までイーブンペースで走る。フィニッシュタイムは3時間24分〜27分といったところ。でも昨年が3時間23分29秒なので、どうしてもそのあたりが頭にチラつきます(笑)。また、5kmごとに考えるとキリのいいところで24分(4:48/kmペース)。このあたりを目標、というか、これより突っ込まないように。突っ込んで後半失速してしまうと練習の目的が達成できない。30km以降をしっかり走り切ることで、わざわざ練習として参加する効果が出るのですから。
これまでの練習の結果などから、30km〜32kmくらいまでは問題なく走れるだろうと思っていましたが、それ以降どこまでペースや走りの感覚をキープできるか?がポイントだと思っていました。
練習としてテストしてみたかったことが以下3点。
●「防府読売マラソン」で試してみたかったこと
①特にレースに向けた調整をせずに臨む
②補給をしない
③カーボローディングをしない
①については、ようやく練習ができるようになってきた11月3週目以降、土曜日のポイント練習で25km、32km走と段階を踏んでの42kmへのステップ。調整なら距離を減らすものですが、「強化」と捉えて逆のアプローチです。また水曜日のポイント練習は5×200/R200、10×300/300、6×300/300とショートインターバル中心。これはさらに先を見据えて、サブスリーのために5km19分前半の力をつけるための練習です。
②については、いつもなら15kmくらいからモルテンやアミノバイタルを5kmごとに補給し、さらに攣り防止の芍薬甘草湯と、たくさん持って走るのですが、この日は何も持たずに走りました。
③についても、いつもなら3日くらい前から炭水化物の量を増やし、前日・当日朝と、お腹がパンパンで苦しくなるほど食べるのですが、今回は日常とほぼ変わらない食生活で臨みました。
結果的には、上記のテストはどれも大きな失速原因にはなりませんでした。
①については、事前の3週間〜6週間前にしっかり練習ができていれば、距離を落として足を軽くしていくのが有効なのでしょうが、今回の自分の場合、ちょうどこの期間の練習量が3週間で88kmと、一度極端に落ちてしまったので、むしろ直前3週間に距離を伸ばして筋持久力をつけなおしたことがむしろ良かったのかなと解釈しています。
②③についても、特にガス欠感もなく、脚が攣ることも(予兆はありましたが)なく、最後まで走り通すことができました。
少し暑かったので、給水だけはしっかりと、いつもより多めに摂るように心がけてはいましたが。
ペースがゆっくりめだったこともあるとは思いますが、いつもの自分は食べすぎ、補給に気を使いすぎだったのかなとも感じています。だいたいいつも、マラソンのレースが終わると体重はむしろ増加してることが多いので。
こういったことを考え直す良い機会にもなりました。
【今回の防府の結果と今後の方向性】
●防府読売マラソンのレース経過
今回は上記のような自分の目的もありつつ、ちょうど同じペースで走りたいというacoさんと「30kmまでは4:50/kmペースで」と話していたこともあり、余裕があってもむやみにペースアップすることを控えて(それでも想定よりも2~3秒/km速くなってしまいましたが)、常に抑えめに走ることができました。また故障中のアロハ!大先輩とレジェンド・マーちゃんも一緒です。4人でいっしょに走っているつもりでしたが、途中25kmくらいまではいつのまにか大集団を背負って走るような形になっていました。
ハーフの通過が1時間40分51秒くらい。倍にすると3時間21分22秒。今回はラップは見ていましたが、トータルのタイムは本当に考えずに、競技場に入るまで意識していませんでした。タイムを考えるとつい頑張ってしまうからです。
この日はコンディションは自分にとっては最高で、ちょっと気温は高めで、手袋は外してしまいましたが、寒くなくてちょうどいい。また防府名物の風が弱かったこともラッキーでした。
30kmくらいからは単独走になりましたがひたすらペース維持に努め、ラスト5kmは少しペースアップを試みましたが、やっぱり42kmは長い!最後は足に来ていました。
それでもいつもよりは余裕をもってフィニッシュ。30km以降イーブンペースで走っていると周りはみんな疲れているのでどんどん抜いていけます。たぶん30km以降はほとんど抜かれてないんじゃないかな?応援ナビで順位を見ると前半は抜かれまくっていますが、後半は500人以上抜いて最後は1,108位でした。
結果的には前半が1時間40分52秒で後半が1時間40分20秒。自分としては初めてのネガティヴスプリット。5kmごとのラップと諸データは以下の通り。
最後までほぼイーブンペースで30〜35kmは一人になったので自然にペースアップ。またラスト5kmは意識的に少しペースアップしましたが、もう思ったほど上がりませんでした。
また忘れてならないのは沿道の応援です。防府は生まれ故郷なので、とにかくたくさんの応援があります。ラン仲間、友達、仕事仲間、母親、親戚、懐かしい人達。いつも誰かに応援してもらっている感覚でリラックスして走れました。
●防府読売マラソンのまとめと今後の方向性
今シーズンのメインレースを別大と設定した時に(仕事の状況でまだどうなるかわかりませんが)、そこへ向けての練習レースとしては、思ったより走れて、疲労感も普段のフルマラソンレースに比べると軽く、狙い通りに練習の継続性はある程度担保できそうです。
3時間21分12秒というタイムは予想以上でした。目標レースペースに対しては93%~94%でした。
平均心拍数144bpmは普段のフルよりは少し低く、ちなみに前回の別大は146でしたので、今そのくらいの心拍数で走ったらキロ5~7秒くらい速く走れる計算が成り立ちます。すると現時点での力としては、3時間16~17分台くらいかな?というところ。
あと2ヶ月で3時間10分切まで上げていけるか?というところですが、ここからは土曜日に仲間と行う練習会ではできるだけレースに特異的な練習を行います。特異的といってもレースペースの85%~90%くらいで距離を踏む練習と、ハーフ以下の距離でマラソンレースペース以上のスピード刺激を与える練習を組み合わせて、4:20~4:30/kmくらいのペースへの適応力を高めていきたいと思います。
また、個人的に効果を感じているのは、ウェルビーイング株式会社社長の池上秀志さん、副社長の深澤哲也さんおすすめの「中強度走」。最大心拍数の70~80%で行うこの練習を、貧血の間も無理のない範囲で続けていたことが今になって効果を上げてきているように思います。
一方でひとりで行うスピード練習(ひとり道場と呼んでいます)ではサブスリー直結ペースで3:50/kmペースでのショートインターバルをできる範囲で繰り返しつつ、インターバルの距離を伸ばす、本数を増やすという方向性でいきたいと思います。
また、もうひとつ重要なのは貧血対策。6月~9月頃までかなりひどい貧血(フェリチン9、Hb12.0)で鉄剤を処方してもらい、10月下旬にはかなり回復を実感できました。あれから検査には行っていないのですが、とりあえず現状はサプリメントでつないでいる状態。近々もう一度検査にいってみたいと思っています。
今はまだマラソンレースペースが4:40台ですが、これを再び4:30台、4:20台と上げていきながら、着実に復活サブスリーへ向けて歩みを進めていきたいと思います。