権威に弱い人の欠点
私は、いつも「らしくない」感じで、毎日プライベートや仕事で、振る舞っている。
「らしくない」感じだからといって、人様に迷惑をかけているわけではない。
どんな感じかというと、例えば、いかにも社長らしい振る舞いをしないということである。(社長ではないが)
権威に弱い人は、何かと慇懃無礼な態度を見せることが多い。無礼とまではいかなくても、人を見た目で判断する傾向がある。
つまり、見た目だけで、人を過小評価してしまうリスクがあるのだ。
私は、別にカッコよく見られたい願望がそれほどあるわけでもなく、ときに、フランクな感じで同僚の方と話すことがある。
それを、まだ私のことをよく知らない人間が、「なんだコイツ?」みたいな表情で見ていることが、これまで就職してから幾度かあった。
たいていは、権威に弱いタイプの人なのである。
それで、後になって、私のことを人づてに聞いた当の本人が、手のひらを返したように、接近してくる。
やっぱりそうきたか、と私は苦笑いする。
しかし、そういう人は、早くから自分の欠点を改めたほうがいいのだが、性格の問題だからなかなか変えられないことも事実である。
個人的な考えだが、警備の職業のほうが合っているのではないかと思う。
接客の仕事では、そういう人は、本心がどこかでにじみ出てしまうし、言動や態度がお客さんの気に障ると、会社にとってもマイナスイメージになる。
あえて接客の仕事で使うとすれば、富裕層相手の商売、高級ホテルでの接客になるだろうか。
警備の職業でも、100%安心はできない。
その人の主観で不審者と判断した際、客が本当に普通の人間だったり、最悪のケースなら身分の高い人だったりすると、致命的である。
だから、私は、そういう人と関わる機会があったら、仕事上でのコミュニケーションで、こういう問いかけをするようにしている。
「あなたが逆の立場なら、どうですか?」
他者評価に自信があるというなら、あなたが実際に他者からどんな評価を受ける可能性があるか考えたことはあるのか、あるいは、自分を客観的に見れているのか?
どんなに身分が高くて、それが社長であれ会長であれ、通勤電車の中では、ただの人。
ぶつかられて、「オレは社長だぞ」なんて憤る人は、そもそもその器ではないのである。