デルタ株との戦い《第1章》
「人出が増えたら、感染者が増える」という、一見もっともらしい理屈に、疑問を感じる人は少ないかもしれない。
厳密に言うなれば、「感染予防策を徹底していない人が増えて、そういった人がお互いに感染してしまっている」ということではないだろうか。
感染予防策を徹底していないというのは、マスクをしていないということだけではない。
日常的に免疫力を高めて、また外出する際も予防を徹底して、ウイルスに付け入られる隙を見せていない人は、やはり元気である。
昔の知人に、ダイエットのため朝昼晩はカロリーメイトという極端な食事をする人がいたが、そういう人は免疫力が十分とはいえず、感染リスクが高いだろう。
外出する際は、公共交通機関の中ではマスク着用はマナーだといっても過言ではない。
発熱症状があるのに、ごまかして通勤電車に乗っている人がいるかもしれない。たまたまマスクを外していたときに、バスの後ろの座席で、マスクをしていない人が大きなくしゃみをしたので、ウイルスを頭からかぶってしまったかもしれない。
ちょっとぐらいいいかという安易な気持ちが、取り返しのつかない事態を招くのだという自覚が、これからはもっと必要になってくるだろう。