20世紀の歴史と文学(1958年)
アメリカとソ連が、原爆や水爆の開発競争や核実験を互いに繰り返したことは、世界中に緊張が走るきっかけになった。
この2大国は、今度は宇宙に目を向けていた。
1957年に、ソ連が初めて、人工衛星「スプートニク」1号の打ち上げに成功したことは、アメリカにとっては衝撃だった。
その後、この1958年1月末に、アメリカも人工衛星「エクスプローラー」1号の打ち上げに成功した。
今では、北朝鮮も人工衛星の打ち上げに一生懸命になっているが、宇宙から衛星画像によって敵地の偵察ができることもまた、軍事力に関係するようになった。
今日は、ちょっと一息つくために、軽く主な出来事を2点だけ挙げる程度にしよう。
1958年は、日本では東京タワーが竣工されたことが大きな話題になった。
今やスカイツリーが、東京タワーよりも目立ち、人気の観光スポットにもなっているが、東京タワーはスカイツリーよりも歴史があり、今年は竣工から丸66年を迎えることになる。
もうひとつは、お札の話題である。
先日、新しいお札が発行されて、渋沢栄一が1万円札の顔になった。
1958年は、聖徳太子の1万円札が誕生した年でもある。
今の1万円札の多くは福沢諭吉になっているが、福沢諭吉が1万円札の顔になったのは、それから26年後の1984年のことだった。
私が子どもの頃は、聖徳太子の1万円札がまだけっこう使われていたことを思い出す。
お札の顔が誰で、どんな功績を残した人なのかは、昔のお札も含めて、日本人なら説明できるように最低限の知識は持っておきたいものである。
キャッシュレスの時代になったとはいえ、やはり目に見える形として残るものがあったほうが、何年か経った後に貴重な遺産になるのだろう。
アメリカの人工衛星の「エクスプローラー」から、インターネットエクスプローラーの名前が懐かしく感じられた人もいるだろう。
つい最近のことなのにそう感じるのは、技術革新のスピードがそれだけ速いということなのである。
インターネットエクスプローラーのアイコンもまた、私たちの記憶に残るものになっていることは間違いないだろう。
インターネットエクスプローラーのサポートが終了して、早2年が経つ。