名刺交換のマナー
新年度になると、自分の所属も変わるし、それに合わせて新しい名刺づくりを急がなければならない。
最近の新入社員は、どれだけこの自覚があるのだろうか。また、新入社員に限らず、名刺交換のマナーを正しく理解している人はどれだけいるのだろうか。
自分は名刺交換の機会がそんなにないからといって、たかをくくっていると、いざというとき赤っ恥である。
また、正しく理解しているつもりが、実は間違っていたということもあるので、慣れている人でも、年度始めは改めて確認しておいたほうがよいだろう。
まず、若い社員に聞いておく必要があるのは、「自分の名刺入れ、持ってる?」ということである。
名刺さえ作れば良いというものではない。名刺だけを入れる名刺入れは必要である。
名刺交換を行う以上、相手とは対等な条件で臨む必要があり、例えば、名刺入れがなければ、相手は、自分の名刺を置けないのである。
名刺入れは、名刺交換を行う際に、名刺が落ちるのを防ぐ意味もあり、相手が右手で渡した名刺を、自分の左手に持った名刺入れの上で受けるのである。
また、単に落ちるのを防ぐだけでなく、そのやり方は、相手の名刺をお互いに丁寧に受け取っているという意味も込められている。
名刺交換は、目下から先に、あるいは、訪問者から先に行うのがマナーである。
交換する直前や、交換する直後は、自分の名刺入れの上に載っている名刺は、両手親指でしっかりと持っておく。(ロゴや字の上に指を置かない)
ほかにも、上司と同行したり、複数人で行ったりすると、さまざまなパターンで名刺を交換することになる。
1対1の面会のほうが、まだやりやすい。
名刺をうっかり忘れたら、「忘れました」と正直に言うのではなく、「すみません。切らしておりまして。」と言うのが無難なのだが、年度始めは切らすはずがなく、ごまかしはきかない。
「そんな細かいことまで注意するの?ウザッ。」と言う社員がいたら、今度就職する自分の息子や娘は大丈夫だろうかと心配したほうがよいだろう。
会社でも、社員教育ができていないと見られる場合があるので、個人の常識のなさの問題で片付けないほうがよいだろう。