バーチャル高齢者学校【新学期初日】
今日は、2月1日土曜日です。
みなさん、ご入学おめでとうございます。
この高齢者学校は、高齢者たちの学びの場です。
最初に、「高齢者」をどう捉えるか、みなさんと一緒に共通理解を図りましょう。
もし、これが「子ども」学校だったら、みなさんは何才から何才までが入学対象になると考えますか?
そして、そう考えたのは、どうしてですか?
この高齢者学校は、子どもが大人になるまでに通う学校とは、学習内容は異なります。
したがって、例えば、小学校の学習内容をもう一度学び直したいと思っても、ここでは漢字や計算の授業は行いません。
ここでみなさんが身に付けることの多くは、「論理的思考力」です。
さて、本題に戻りましょう。
「高齢者」をどう捉えるかということです。
文字どおりに捉えるならば、高い年齢の人です。
似たような言葉に、「高学歴者」があります。
「高学歴者」とは、すなわち高い学歴がある人です。
しかし、何をもって、学歴の高さを測るのでしょうか。
高齢者も同じです。
何をもって、高齢者と定義づけるのでしょうか。
今日入学されたみなさんの中には、後期高齢者の方もいます。
後期高齢者といえば、「75才以上の人」としてすでに世の中で多くの人に認識されています。
後期高齢者の場合、特に制限がなければ、誰もがこの高齢者学校に入学できます。年齢の上限はありません。
平成20年、西暦でいえば2008年に、後期高齢者医療制度が発足しました。
後期高齢者医療制度は、「高齢者の医療の確保に関する法律」によって定められました。
後期高齢者に対して、前期高齢者は65才から74才までの高齢者として位置づけられています。
この高齢者学校は、2月1日時点で65才以上の人であれば入学を認めることにしているので、「高齢者の医療の確保に関する法律」で定義されている前期高齢者及び後期高齢者が、入学資格を満たすことになります。
難しい法律の話は、理解できなくてもかまいません。
大切なのは、何を根拠にこの言葉を使っているのか、自分の中で論理的に考える習慣を身に付けることです。
最後に、バーチャルの意味は、みなさん分かっているでしょうか。
横文字は分からないという方もいると思いますが、まさに今、この文章を読んで入学初日を迎えているみなさんは、バーチャルの世界にいるのです。
目の不自由な方は、文字が音声化されたものを聞いているでしょう。
別に、目が不自由でなくても、耳で聞きたい人は、目が不自由な方と同じように読み上げシステムを利用してもいいのです。
では、今日はこれで終わりです。
明日は、入学2日目です。