接客業務の注意点

コンビニや飲食店を利用していると、スタッフの態度や言動など、人それぞれ違うことに気づく。

マニュアルどおりに接客していても、どうしてもそのスタッフの性格や考えの甘さが、客側に伝わってしまう。

今日は、ふだん接客業務をやっている人があまり自覚していないだろうことを挙げておこう。

お年寄りの客への接し方である。

本当に親身になって接客している人は、その心がけが態度に表れているのだが、中には「このクソジジイ(クソババア)が」と内心毒づきながら接している人もいるだろう。

何かのはずみで、本人に自覚がなくて相手に失礼を働いてしまったとき、後からクレームの電話が入ることがある。

経験の浅いスタッフは分からないだろうが、その相手が、昔、同じ店で働いていた人(かつて社員だった人)だったり、本社の人間だったりすると、あっという間に自分のしたことがバレてしまう。

だからこそ、目の前のお客様がもしかしたら有名企業の社長さんかもしれないということを心の片隅に置きながら、どんなお客様にも分け隔てなく接する必要がある。

逆に、素晴らしい接客態度を賞賛されて、自分の株が上がることもあるのだ。

アルバイトやパートとして接客の仕事をしている人もいると思うが、基本的にどんな仕事であれ、プロ意識を持った取り組みが大切である。

年寄りのお客様というのは、かつてバリバリ働いていた時代があったわけであり、管理職も経験してリタイアした人なら、それなりに人を見る目も養っているだろう。

そんなことまで気にして仕事をしなければいけないのかと思う人は、たぶん接客の仕事には向いていないだろう。

コンビニや飲食店には、目や耳が不自由な方や車椅子の方、知的障がいのある方や情緒不安定な方などいろいろな人が来店する。

接客にあたって、相手がどんな人であれ共通して対応しなければならないポイントを押さえるのが、基本中の基本である。

その上で、相手に応じた個別的配慮をどれだけ気を利かせて行えるかで、利用者のお店に対する印象は変わってくる。

例えば、耳が不自由な人のために、いつでも筆談対応ができるようポケットにメモ帳を入れておくのも良い心がけである。

目の不自由な人のために、声かけをして安全に店内の移動ができるように働きかけるのも良い。

お年寄りがキャッシュレスにチャレンジしていて、うまくアプリを使いこなせていないようであれば手助けしてあげるのも良い。

そういったことをどれだけ積極的に行えるか、自分自身を見つめ直すと新たな気づきがあるだろう。

ふだん自分が客の立場でカフェやファミレスを利用しているならば、ただ漫然と利用するのではなく、スタッフの接客の様子を見て良いところを学び、自分の仕事に活かすことだってできる。

そうした学びを多くの人が実践することで、ノウハウというものは社会の中で自然と還元されていくものなのである。

外国人のお客様のために、日常会話レベルでも良いから、多言語対応できるように語学スキルを磨くのも良い。

結果的に、そのことが自分自身のキャリアアップにつながっていくのである。




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