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命の活かし方探究

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#心照古教

心照古教〜『大学』を考える〜【むすび】

心照古教〜『大学』を考える〜【むすび】

『大学』に心を照らして読み解いてみた結果今回どういう視点で読み解いたか

元々、『大学』の素読は
自分の至らなさが嫌で、
「こういう古典を読めば、大したやつになれる」
という期待のもとに始めました。
二十歳を過ぎてからのことです。

師匠や推しを「私の目指す理想」に設定して
彼らの言っていることを「血肉にしよう」と、
「誦んじられるまで書き写す」ことを試みたりしていました。
(いまじゃすっかり抜け

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心照古教〜『大学』を考える〜【十四】

心照古教〜『大学』を考える〜【十四】

切磋琢磨(二)「切磋琢磨」と言えば、
先年お伺いした安田登先生の寺子屋での学びが思い出されます。

おら東京さ行って論語楽しんできただ

そこでお話にのぼった、『論語』の一節にこういうのがありました。

子貢は孔子に問うた。
「貧しくても権力にへつらわず、富を得ても驕らない
 というのはいかが思われますか」

孔子はそれに応えて仰った。
「それもまあいいが、
 貧しても道を楽しみ、富んでも好んで礼

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心照古教〜『大学』を考える〜【十三】

心照古教〜『大学』を考える〜【十三】

切磋琢磨(一)本文

訳文

意訳すると、こんな感じです。

『詩経』には、

淇という川の畔を眺めると、
緑の竹が美しく生い茂っている。
そうしていると、竹に「君子」の姿が連想される。
それぞれが皆お互いに、師友相俟って切磋琢磨している姿だ。
彼らは切磋琢磨の修養を積み、厳かで(瑟)心寛く(僴)、
明るく輝くような(赫喧)威儀を備えている。
こういう、素晴らしい君子は、終生忘れられはしない。

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心照古教〜『大学』を考える〜【四】

心照古教〜『大学』を考える〜【四】

己を修めて、国を治めるための人間学

『大学』の出だしは、
「明徳を明らかにするにあり。」の後に
「民に親しむにあり、至善に止するにあり」と続きます。

これは、

大学の三綱領

と呼ばれていて、
『大学』の教えを学ぶ眼目、主眼、重点、要点…
「なんのために、『大学』を学ぶのか」
それが、この3つに集約されると言うことだと思います。

私は、
「大人」とはつまり、
「自身の明徳を燈にして、一隅を

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心照古教〜『大学』を考える〜【二】

心照古教〜『大学』を考える〜【二】

「内にある小太陽」にかかる雲自己防衛のための自己卑下も、
本来持っているはずの「内なる太陽」にかかる
雲の一つだと思っています。

その思考自体が本人の気力を奪い、
建設的な思考や行動を妨げるからです。

私が自分を露骨に過小評価していたとき、
大学の授業で、就職活動準備として行ったワークで、
「自分が成長したとかんじるエピソードを思い出してみよう」
というものがあったんですが、
沈思黙考した結果

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心照古教〜『大学』を考える〜【一】

「明徳を明らかにする」四書五経にある『大学』の出だしの一節は、こうです。

『大学』の教えの一番根幹にあるのは、
「明徳を明らかにすること」。

余談ですが、個人的にこの一文を読んだとき、
西洋占星術の地球占星術、太陽占星術を想起しました。
占星術の大家、松村潔先生が著していた『三次元占星術』は、
このジオセントリックとヘリオセントリックを掛け合わせたものでした。
本質的なものは、
いろんな分野に

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