読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『氷の令嬢の溶かし方』篇~
こちらもウェブで追ってた作品の受賞&書籍化だったりします。
こういうの嬉しいのよね。
『氷の令嬢の溶かし方』#とは
まずは書影から、ってことで。
\はい、どーん/
第8回ネット小説大賞(旧名称:なろうコン)受賞作です。
作者・高峰翔《たかみね・かける》先生は本作デビューで、受賞当時は20歳! お若い。
なお、本書リリースの3日後がお誕生日だったということで、凄まじいバースデイプレゼントですね。
「氷の令嬢」をクールに描くのは加川壱互《かがわ・いちご》先生です。
あらすじ的な。
――私に構わないでください。
高校入学からまもなく、クラスメイトにハッキリと冷たい口調で言い切ったのは、主人公・火神朝陽《かがみ・あさひ》と同じクラスに在籍する氷室冬華《ひむろ・とうか》。通称・氷の令嬢。
他人の世話焼きをしつつも口調などはぶっきらぼうな朝陽は、周囲が冬華に釘付けになっている様をどこか冷めた目で見ながらも、彼女のことを思い浮かべてしまうわけです。
なぜか、って?
それは彼女に恋をしているから――ではないんですよ。
家の前で、彼女が倒れるところを目撃してしまったからなんですよ。
――というのも、朝陽の住むマンションの一室は、冬華の部屋の隣。
ご近所挨拶に行った際に「ご近所付き合いをするつもりは無いから」と言われたのですが、その時に見た表札の「氷室」の文字と、クラスでの対応でお隣さんであることは把握していたわけですね(その後、理由は違えども双方一人暮らしであることを知ります)。
でもまぁ、そこらへんは朝陽の性格上、「構わないで」などと言ってくる相手を直接的に構うわけがないのです。
ところが、さすがに目の前で、高熱出してぶっ倒れるところを見ちゃったら、無視するわけにはいかないわけですね。
食事を作るのもままならなさそうだということで(冬華が頻りに固辞するのを押し切って)雑炊を作ってあげたら――
――彼女、泣いちゃったんですね。「懐かしい」って。
まさか、「氷の令嬢」と言われる娘が、目の前で自分の作ったモノを食べながら泣くなんて思わないよね。
そうすると、今度は義理堅い&頑固な冬華は、看病のお礼だと言ってお札を持って現れるわけです。
もちろん、さすがにそこまでの対価をもらう理由は無いと固辞する朝陽。
当然、それを拒む冬華。
妥協策として朝陽は、学業優秀な冬華にテスト勉強を見てもらうということを提案します。
コレ、イイ。
んー。
エモい。
物語は終始穏やかに、陽光に照らされた雪がじんわりと融けていくように進んでいきます。まさしく「『氷の令嬢』が優しくとけていく」んです。
――ま、お騒がせキャラが居なくも無いんですが、そこそこ場は弁え……てないか。朝陽ががんばって対処してます。
ちなみに、キーとなるイベントは、球技大会とクリスマスです。
責任感は強く、だけど助けを周りに求めない冬華にピンチが訪れますが、朝陽がどうするのか。そのあたり、見所です。
物語終盤では「なぜ朝陽が作ったご飯を食べて、冬華が涙をこぼしたのか」という序盤の伏線も回収されます。
こうなることは、ある意味、運命だったのかもしれませんよね。
ま、このときでもまだ友達なんですけど。
続巻もあります。
ぜひ。
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