20歳.....

東京の学校に行こうと決めてから必死で勉強した デッサンの教室にも行った
夜は夜学に終わってスナックで働いて。。
引っ越していたのでまわりに友達は全くいなくて又々孤独
今まで孤独でも遊び友達はいたし紛らわす事は出来た 今度は完全な孤独
この頃、よく詩を書いた
自分が歩いてる景色には色がなくて灰色だ
空や木々花々があるべき姿の色になっている道を自分は歩けない いつ歩けるのか予想もつかない だからずっと灰色の道を意味なく自堕落に歩いて行くしかないのだ
みたいな内容

昼間、外に出るとジリジリと太陽が照っている 太陽は自分を嘲笑うかの様に光を放ち自分に攻撃をしかけてくる お前は何でそこにいるんだ!
太陽は膨張し興奮し自分を犯す
太陽は自分を犯す存在でしかない 太陽なんていらない だけど毎日太陽はいつもそこにいてギラギラとあたしを逃さない

この詩は特に印象に残っていて未だに分からないのだけど昼間は苦しむのみで夜から少しは自分を取り戻せる時間だったのか
その例えとして自分を脅かすものは昼間の象徴、太陽だったのか
解釈は色々出来るけど太陽に犯される、って反対に身を任せてたのか抵抗してたのか謎ではある
あたしは本当に苦しんでいた、誰か話しの出来る人が欲しかった
音楽雑誌にバンドメンバー募集と言うコーナーがあって住所が書いてある
今じゃ考えられないけど。。
東京限定で選んだ人に自分の苦悩を便箋に何ページかにわたって書いた手紙を送っていた ビックリですよね?
バンドメンバー募集してるだけなのに東京でもないとこから変な女が変な内容の手紙が届くんだから。
それだけあたしは追い詰められていた

そしてとうとう爆発!

ハサミを振り回して暴れまくり精神病院に連れて行かれました

病院では泣いて暴れて溜め込んだものを吐き出すかの様に叫びまくった
注射を打たれ身体が完全に動けなくなるまで。
いや、凄いですね、打たれた注射はホリゾン 1本打たれたら身体が硬直するんです
動かせるのは目だけ。
目の前に心配そうにしてる母が座っていたけど何も喋れない ベッドに寝たまま
この時、死ぬんじゃないかと思う程苦しかった これ、個人差があるから効きすぎたらショック死すると思う
自分には1本の量はかなり多かったと言う事です、この経験を後、2回程します
情緒不安定になって暴れて錯乱状態に陥る、、みたいな。
そんな時でもバンドメンバー募集の人たちに手紙を送り続けて無視されたのもあるし律儀に断りの手紙くれたり。。
そんな時に1人、あたしを気遣い心配してくれる人がいた。何度か手紙交換して電話で話した。東京からコレクトコールで。
自分の悩み苦しみを一気に話し彼はそれを聞いてくれた。自分の心の支えとなり彼と話すのが唯一の楽しみだった
あたしが東京に行く事を賛成し喜んでくれて東京で会おうと言ってくれいつしか付き合うと言うより自分を助けてくれる人と言う大切な存在になった
東京に行く学校も決まり彼が自分の家の近くにあたしが住むところを探してくれた
両親にも彼の存在を教え東京でお世話になる人と説明した

荷物も送り入学式前に東京に行くべく新幹線に乗った
地元に未練も何もなかった、ただ苦しんだ場所、自分は今から東京で新たな出発をする 
東京で漫画家になって有名になって夢を持って行ったハズが自分の幼稚さ不安定さが分かってなかった
まだ自立はおろか1人で生きていく事の厳しさに耐えられる精神状態ではなかった

だけと東京はこれからの自分を変えるものがあった 良いも悪いも。

東京での又、地獄が始まろうとしてた
あたしは20歳を迎えた




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