エロビデオ屋の独白#1「前日譚」
首都圏をふらついていると、しばしば街角に煌々と輝く看板が目に入る。
そういう目立ちたがりな看板の主張は大体「回春エステ!60分1万円!」だとか「無料案内所!なんでも案内できます!」といった感じだ。
そういう猥談はロッカールームでこっそりやってくれと地方出身の初心な草食動物は思うわけだが・・・私も東京に引っ越してから1年半。すっかり東京に染まってしまったのである。
令和3年ーつまり去年のことだがーは、いくつかの職場を渡り歩いていた。と言えば聞こえはいいが、実際のところ自分に合う仕事がまったく見つからなかったのだ。
最初は法務省傘下のなんとか庁で働いていましたが、1か月で退職。
プロデューサーさん!と呼ばれたくて芸能事務所に転職するも、雇用主に私のコンプレックスを指摘されトビ退職。その後しばらく無職。
貯金が尽きかけたところでなんとか職場に復帰。上司からの叱責恐怖症に侵されていたので職探しはずいぶん難航しましたがね。なるべく人と話さずに済む仕事なんてほぼありませんからね。
その仕事が短期のバイトだったので契約満了後、あらたな職を探そうとするも面接落ち×3 社会は俺を受け入れてくれないんだとヤサぐれかけていたところでニコニコ動画でこの動画を発見しました。
7:09頃からビデオボックスについてです
ここで雇ってもらえなければシリウス栃木に帰る!と半ばヤケクソになって応募。見事(?)合格したので現在に至るわけであります。
というわけで、私、現職はエロビデオ屋でございます。正確にはビデオボックスというのですかね。つまりはそういうことです。
職場の環境は正直言って今までで最悪です。
6連勤くらいなら普通にあるし、残業1・2時間がデフォです。
客層も酷い。ため口で注文を付けてくる、臭い、デッキとリモコンの使い方がわからないからスタッフを呼びつけてくる、延長時間ギリギリに伝票を持ってくる、臭い、トイレを詰まらせる、部屋にローションをこぼす、臭い。まぁ挙げればキリがないですがまずはお前ら湯浴みをしろください。うちは無料でシャワーが浴びられるんですよ?
でしかし、この職場で働き始めてからちょうど半年になるのですが、現時点で連続勤務期間最長です。数年前に働いてたゲーセンで4ヶ月くらいが最長でしたが、このエロビデオ屋で記録を更新しました。筆者はどんだけ打たれ弱いんだよ・・・
必ずしも小綺麗な大企業オフィスや官公庁が理想の職場だというわけではないということが去年の出来事から得た教訓です。澄んだ水に魚は住めないってことですかね。金魚たちは鉢の中の澄んだ水で泳ぐ姿を見せびらかしているけれど、私はドジョウ。泥水の中を泳いでいるのがお似合いなのです。
ここまで現職の汚点を散々挙げてきたわけですが、ブログのネタが大漁であること、これはいいですね。実にいい。なんなら職場での面白エピソードを書き綴るためにnoteを始めたといっても過言ではない。
だらだらと不満不平を漏らすよりも、21世紀のプロレタリア文学を産み出してしまおうじゃないか!という気概を持って「エロビデオ屋の独白」シリーズを連載していきます。なるべく週一、最低でも2週間に一回は更新したいなぁ・・・なんてね。
続く