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Rui Kawakami
2023年10月20日 07:06
あなたの喉元に降りかかるそれは決して綿雪などではなく何もない海食崖ただ正視をつづけるわたしたちの声が消え尽きてしまう地点から西日が低く落としている眦その海岸線に沿ってたくさんの過去を持たぬ生き物が歩いているその目のいろあれはわたしの目だ、と思ったあなたの耕していったなだらかな果樹林を抜けるときおなじ歩幅であるいはおなじ文法で昨季降らなかったぶんの雨が 沈殿するここ