あなたの欲しいチーズとは?
さて、カバンに入れたままだいぶ時間が経ってしまった本をようやく読みましたので、読書感想文といきましょう。
今回はスペンサー・ジョンソン著『チーズはどこへ消えた?』です。
帯に書いてありますが、本当に1時間程度で読んでしまえる内容なので、ぜひ実際に本を手に取って読んでもらいたいなと思います。
内容は2匹のネズミと2人の小人が自分たちの特別なチーズを探す物語で、長い間探し回った末『チーズステーションC』というチーズがたくさんある場所を見つけた2匹と2人はその後どういう行動をとるのかというものです。
登場人物はそれぞれ特徴があり、鼻が利くスニッフととにかく突き進むスカリーのネズミたち。変化を恐れ閉じこもるヘムと恐怖に打ち勝ち一歩踏み出したことで事態が変化したホー。
この本を読んで、本当に色々な事を考えさせられるなと感じました。
一つはあとがき部分に、「私はヘムだ」とか「ホーにならないといけない」とか書いてありましたが、おそらくみんな自分の中にスニッフやスカリー、ヘム、ホーそれぞれがいるんじゃないかなと思いました。
ある場面ではとても鼻が利き、そして素早く行動できるスニッフ&スカリーだったり、またある場面では不安や恐怖にかられなかなか行動を起こせないヘムだったり。僕の周りにはスニッフ&スカリーも多い気がしますが、自分も含めヘムが割合としては多いのではと思います。頭の中で理解していても実際の行動にうつせるのはその内の何割でしょう。
おそらく本を読んでもらうと、この本で描かれている事の大半は皆さんもすぐに納得すると思います。物語りという鏡を通してみるとそれが合理的だと分かるからです。しかしいざ実際の生活に落とし込もうとすると全く別になってしまう気がします。理解しててもそこにある恐怖に打ち勝つのは意外と難しいのかも知れません。
僕自身の話を少しすると、一度恐怖に打ち勝ち一歩踏み出しました。しかしすぐに安定した場所に落ちつき今そこから一歩を踏み出せない状況です。まさにチーズステーションCを見つけたヘム&ホーのような状況でしょうか。
この本は本当に1冊で様々な事を考えさせられるので、ぜひ読んでほしいなと思います。そして、そのことについて友達や家族と話す機会をつくって欲しいなと。そのことがこの本の価値をさらに高めるような気がしています。このnoteもアウトプットですが、同じ本を読んだメンバーでディスカッションという形式で話すことでより濃厚なアウトプットが出来るように思います。
最後に、本のあとがきでも書いてありましたが、「欲しいチーズがどんなチーズか」これが結構重要な問いな気がしています。チーズというと物質的な豊かさ、お金や衣食住などをイメージしがちですが、僕は自分自身について考えた時もっと形のない豊かさ、幸福感、安心や安全などが本来のチーズだなと感じました。あくまでも物質は物質で形のない豊かさを実現させるためのツールの一つなんだなと。
全く物を持たないという訳でなく、ないならないなりに豊かに過ごせる方法を探していきたいなと思っています。
それでは今日はこの辺で失礼しまーす。