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仲間の名前を知らない選手たち・・・(後編)

せっかくラグビーに興味を持ち、
同じチームの仲間という関係になったのに、
名前も知らないなんて寂しすぎる。

同じチームの仲間なら、
仲良くなった方が良いし、
仲の良い仲間と力を合わせて試合に勝ったら最高だ。

仮に負けてしまい、
悔しい思いをしたって、
同じ経験を共有することは、
人生の宝物になるはず。

そういう想いをもって、
次のような取組を行うことにした。

  1. 学年内のチーム分けを固定(学期単位)

  2. 懇親会と改めての自己紹介

学年内のチーム分けを固定(学期単位)

私が指導している小3クラスの人数は33人おり、
毎回の練習の最後に部内マッチを行う関係上、
33人を3チームに分けて練習を行っている。
※練習メニューは同じ

しかし、このチーム分けだが、
これまでは、その日の出欠で決めるという、
チーム分けが毎回変わる方式でやっていた。

このチーム分けを、
学期単位で固定することにした。

やはり、週1回2~3時間程度の接触だけで、
顔と名前を一致させることは無理なのだ。

個人的には、
それまでのチーム分けが毎回変わるやり方には
以前より疑問を持っており、

1年ほど前にも、
一定期間チーム分けを固定することを
他のコーチに提案していたが、

”選手の出欠状況次第で
予め決めたチーム分けで、
練習や試合ができない場合がある”

とか、

”特定の上手い選手たちだけで、
プレーするようになってしまう恐れがある”

という理由で却下されていたので、
時間はかかったが、
自分の提案が受け入れられたことが
素直に嬉しかった。

懇親会と改めての自己紹介

次に、行ったのが、
選手が主役の懇親会だ。

日曜日午前中の練習終了後に、
会場近くのファミレスで懇親会を行った。

懇親会の席順を、
前述のチーム分け通りにまとまって座るようにして、

仲間と一緒に他愛のない話をしながら、
ランチを食べるという時間を作った。

そして、選手たちがある程度食べ終わってきた頃を見計らい、
チーム単位で改めての自己紹介をしてもらった。

コーチが進行役を務め、
次の事項をチームメイトの前で、
発表してもらった。

  • 名前

  • 誕生日

  • 通っている小学校

  • やりたいポジション

  • 好きなテレビ番組・YouTubeチャンネル・ゲームなど

選手たちの関心事はもちろん
”やりたいポジション”

ではなく、、

誕生日、好きなテレビ番組・YouTubeチャンネル・ゲームなどだった。

”え!?
お前も〇月生まれ!?
俺も〇月生まれだよ!!”

”え!?
お前もフォー〇ナ〇トやってんの!?
俺もやってる!!”

敢えてラグビーとは関係のない
小学三年生にとって
共通の話題になり易いテーマにしたのが大成功だった。

自己紹介タイムを終えると、
明らかに会話の量と声量が大きくなっていた。

懇親会の締めは、
チーム対抗のジェスチャーゲームで
これも大いに盛り上がった。

懇親会を終えて・・・

選手たちはこれまで、
チームメイトというよりは、

大人で言うところの
たまたま同じフィットネスクラブに
通っている人どうしみたいな関係だったように思う。

一回の懇親会だけで、
その関係が劇的に変わるとは思っていないが、

一緒にランチを食べ、

交わした会話の中で見つけた
仲間との共通点

誕生日でもいいし、
好きなゲームでも、何でも良い。

少しづつチームメイトになっていって欲しいと思う。

4年生になったら
またやろう。

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