神戸異人館模様~ユニオンジャックとパイプの煙り~
シャーロック・ホームズシリーズ他、サー・アーサー・コナン・ドイルの作品を読んだことはない。
けれど、シャーロック・ホームズなるものの職業や風貌は誰もが知っている。つまりそれだけ世界中の人々に愛されている作品であり、心に残るキャラクターなのだろう。
英国館の敷地に一歩入ると、目の覚めるような鮮やかなユニオンジャックがあちこちで揺らめいていた。
もともと海外旅行が好きだし、イギリスには大好きなロック・ミュージシャンがたくさんいる。
にもかかわらず、イギリスに行きたいと思ったことは一度もない。
理由はひとつ。
「ご飯がまずい」
だから、ゴージャスなディナーテーブルを見ても、
「この美しいお皿に、一体どんな不味い料理が乗るんだろう?」
と、つい、考えてしまう。
飯はともかく、私はギネスビールが好きなので、もしイギリスに行くことがあれば、アイリッシュ・パブに入り浸って毎日酔っ払うことだろう。
この日はもちろん飲んではいなかったけど、リアルなマネキンと目が合って、一瞬、ドキッとした。
ここはホームズの部屋を再現したもの。と、言われても、よく知らないから、特に感動はない。
他にもホームズの7つ道具だとかホームズのアイコンに囲まれた部屋だとか、このシリーズのファンだったら堪らない場所だろう。
ホームズと同じマントや帽子で仮装して写真も撮れちゃうし、インスタ女子にも好まれそうですね。
ちなみに、私も8年程前に着て撮影したのだけれど、どうしても米俵にしか見えなかったので、今回はやめておいた。
そういえば、数年前、マレーシアのダイビングリゾートで知り合った男性が、
「ロンドンに来たら連絡しなさい。ホテルも食事も、みーんな、タダだから」
と言ってくれた。
そんな美味しい話が果たしてあるのだろうか。
航空券代だけで済むのなら行ってみたい気もするけれど、タダほど高いものはないというし、やっぱりやめておこう。