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行間と空白の機微
#エッセイ
昔からよく文章は書いてきた方だが、
私は行間をとても大切にしているのだということに最近気がついた。
先日仕事で、あるテーマに沿った文章を書く機会があった。
今回は文字数制限などなかったので、いつも通りnoteを書く要領で下書きを修正して提出した。
事務的な手続きや打ち合わせなどで担当者さんと話すことはあったが、文章の内容については修正の要望など全くなくそのまま通ったので安心していた。
しかし出来上がったサイトをみてみると、文章の内容はそのままだったが提出した原稿よりも行間がすごく詰められていた。
改行していたのに前の一文と連なっていたり、ニ行分の空白をあけていたのに一行になっていたり。
すごく読みづらい文章になっていた。
書いている時や提出前に読み返している時はそこまで行間に意識はいってなくて、ただ私の伝えたいこととその時感じた想いを大切にしていただけなのだが、
私としては改行そのものや一行ではなく二行分あけた空白にも無意識のうちに意味を込めていたようだった。
私が意図してない詰まった文章は、読む人が私をダイレクトに感じる文章ではなくなった気がした。
行間が一行なのか二行なのか、空白の大きさは無意識のうちに読み手の想像力を掻き立てるものだと思う。
個人的に、一から十まで説明した文章や作品より、いろんな意味で余白の多い作品の方が好きだからかもしれない。
読み手や受け手の感受性と想像力を信じているからかもしれない。
今回の場合だと、もう少し担当者さんと細かく話しをすれば良かった。
次への反省…。
でもそれ以上に、行間に込められた想いというものに気がつくことができた。
今まで私が読んでいた本や文章にも、行間に作者が込めた想いがあるのだ。
すべてを感じ取れている訳ではないだろうけれど、これからも私はいつも作者と一緒になって間を味わいながら読み進めていきたいと思った。
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