ローマ人の物語 26
「ローマ人の物語 26」
塩野七生著
古代ローマの歴史に興味のある方に、お勧めの一冊ということになろうか?。
西洋文明の元をたどれば、ローマに行きつくだろう。
古代ローマの歴史、紀元2世紀の黄金の世紀と呼ばれた時代の3賢帝のうちの一人、
アントニウス・ピウスが取り上げられている。
ハドリアヌス
「好みに合った自らの世界を別邸の内部に作ろうとしたハドリアヌスと好みに合おうが会うまいが世界そのものが自分にとっては家であると考えたカエサル」
晩年のハドリアヌスの評判はあまりよくなかった。
性格は複雑だった。厳格であるかと思えば愛想がよく、親切であるかと思えば気難しく。。。
皇帝アントニウス・ピウス
秩序を支配する平穏
イタリアルネッサンス時代の政治思想家マッキャベリによれば、リーダーには次の3情景が不可欠となる。「力量」、「幸運」「時代への適合性」
アントニウスの息子、マルクス・アウレリウスが著書「自省録」で父アントニウス・ピウスについて書いている。
「父からわたしは次の諸事を学んだ。決断を下す際の慎重、穏健、それでいて確固とした持続性。社会的名声への軽蔑、仕事への愛と忍耐、交易に利するならば、いかなる低減にも耳を傾ける態度。。。。」
2000年も前から、人の考え方、哲学とか、あまり変わらないものなのだと改めて感じた。
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