【読書ノート】『ゆらゆら』(『からまる』より)
『ゆらゆら』(『からまる』より)
千早茜著
主人公(「私」・「田村」)は、クラゲのようにゆらゆら人生を漂っていて、少しでも、男に言い寄られるとくっついて、付き纏っていると、振られてしまう。振られるといつも、華奈子に連絡して、英気を取り戻す。
華奈子は、美しくて芯のある女性なのだけど、女性しか愛せない。
そんな華奈子は田村のようにゆらゆらしている生き方をかわいいと言う。
キーワードを挙げてみる。
木蓮(モクレン)
1. 春に最初に花を咲かせる樹木の一つであり、冬の終わりを告げる存在。この特性は、再生や変容の象徴として解釈される。生命が厳しい環境を乗り越え、新たな始まりを迎えることを示唆している。
2. 木蓮の花はその淡い色合いから純粋さや無垢を象徴する。木蓮は、無垢な心を持つことの重要性を示唆する。
3. 木蓮の開花は短命であり、花が咲いている期間は限られる。この特性は、時間の流れや人間の存在の儚さを表す。今この瞬間に生きることの重要性を示唆している。
4. 木蓮は、その優雅な形状と花の配置から、自然界における調和とバランスの象徴とも見なされる。
5. 木蓮はしばしば愛や親密さの象徴とされる。
物語の主題は何か?
自分の気持ちに素直に生きることが、大切なことなのだと理解した。ひとは所詮一人では生きられないわけで、ひとからの評価に揺れ動いてしまう。出逢うべきひとに会うまで、続いてしまうものなのかもしれない。