アンナ・カレーニナ 3
「アンナ・カレーニナ 3」
光文社古典新訳
トルストイ著(望月哲男訳)
アンナはヴロンスキーとヨーロッパ旅行へ行く、、
平和な時間が流れる。
2012年の映画を先に見ておくことをお薦めします。
超大作ですが、読み始めるとどんどんのめり込んで行けます。
3巻は幸せをめざして歩み始めるのだけれど、制度上なかなか離婚ができない。
不安のなかでも情熱的で激しい愛のアンナの姿には魅力を感じる。
息子セリョージャと再開する場面が印象的。。息子は、母親は死んだと伝えられていたのだが、、
「ママのことどう思ってた?死んだと思ってたんじゃないの?」
「そんなこと一度も信じなかったよ」
「信じなかったの。坊や?」
「だって、ぼくわかってたんだ。わかってたんだもの」
お気に入りのせりふを連発すると、少年は自分の髪をなでていた母の手をさっとつかみ、その手のひらを自分の口に押し当てるようにして、キスをした。
ドリーがアンナを訪ねるときのドリーの心境の描写
ドリーは相変わらずの夫の浮気に対して何もできないでいた
「人々はアンナさんを悪く言う、何で?いったいこの私の方がましなのかしら?少なくとも私には夫がいて私は彼を愛している。それは理想の愛し方とはちがうけれど、とにかく愛している。でもアンナさんは自分の夫を愛せなかった。あの人のどこが悪いんだろう?彼女は生きたいんだわ。神様がそういう意欲を私たちの心に植え付けたんだからよ。もしかしたら私だった同じことをするかもしれない。」
ドリーに対してアンナが語る
「はたしてわたしのような境遇の人間が幸せでいられるだろうか?ってかんがえているんでしょう?ううん、難しい問題ね!実はね、言うのも恥ずかしいけれど、でもわたしは許しがたいほどに幸せなのよ。。。」