【読書ノート】『彼らの惑星へ帰っていくこと』(『信仰』より)
『彼らの惑星へ帰っていくこと』(『信仰』より)
村田沙耶香著
主人公・「私」は、地球人なのだけど、宇宙人がいることを知っている。幼い頃から、地球人に馴染めず、いつもなるべく目立たないように、努めて地球人らしく振る舞うことを心がけて生きていたのだけど、どうしても、馴染めない。
そんな時、イマジナリー星人が現れた。
「普通」って何なのか?
同調圧力って日本って特に強いのかと思っていたのだけど、世界中で起こってきている経済格差は、自分の所属する収入クラスの中での同調圧力は思いの外、強化されているように思う。
自分の周りと同じような格好をして、同じような生活をしていることが求められている社会が、到来しているのだろうと改めて思わされた。
物語の主題は何か?
「普通」というのは、けっこう、管理者の都合で作られた概念なのだということ。普通らしくあるために、多くの人々は、苦しんでいる。
普通という人間は、そもそもいないのでは、ないか?
それ故に、作られた同調圧力に屈することなく、生きる力を持たなければいけないなあと理解した。
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