#55【人生の3つの坂】
よく言われていることかもしれないし、
あるドラマのセリフでも聞いた事があるが、
人生には、坂が3つある。
それは、
「登り坂」と「下り坂」、
そして、
「まさか」であると。
自分に限って、「まさか」
今日に限って「まさか」
あの人に限って「まさか」
そうやって、想定外の事が起きる事がある。
高齢者の場合には、カラダとココロのギャップができて、思ったよりも足が上がらなかった時、転倒してしまったりする。
今、リハビリをしている人達も怪我をした時には、きっと「まさか」を体験したのだと思う。
*
先日、天気がよく気持ち良かったので、職場近くの公園のベンチでランチをしていた時のことである。
全部食べきって、さぁそろそろ職場に戻ろうかなぁと思った時、後ろで何か物音がして振り向くと、
高齢の男性が倒れていた。
なかなか起き上がって来られないので、
「大丈夫ですか〜?」っと近づいていくと、
地面に脚を伸ばした感じで座って、マスクとメガネが絡まって、少し動揺している白髪のおじいさんで、絡まったマスクとメガネを取ると、左の頬から血がぼたぼたと垂れている。
「あららら、切れちゃってますねーー」っと、
自分の座っていたベンチに置いたバックからティッシュなどはあったかと取りに行くと、
隣のベンチにいた若いママが、
「これ使って下さい!」
ウェットティッシュをくれたので、それを傷に当てて止血しようと、そのおじいさんの頬に当てていると、出血が多くて血がすごい速さで滲んできて…
ビニールのグローブが欲しくなったところに、
公園のお向かいさんが応援に来た!
「ビニールの手袋ってありますか?」っと、
お願いしたらすぐ持って来てくれて、血液を直接触る事は免れて、そのまま止血をしながら、
そのおじいさんに色々聞かなくてはと思い、
他に痛むところは?
気分は悪くないですか?
ご自宅は近くですか?
お名前は?
ご自宅の連絡先は分かりますか?
手足の運動を確認。
どの質問にもしっかりと答えていて、しっかりした人だと思った。
多分、認知症ではないと思う。
*
ある程度必要な事を聞いた時に、長座位でいられたが、左足が少し震えていて、自覚もあったので、少し落ち着いてもらおうと、頸部を支えながら仰向けにして、自分のももを枕にして楽な姿勢になってもらったら、少し落ち着いたようで、脈も穏やかになって来ていた。
幸いにも、意識はしっかりはしていたので、救急車を呼ぼうとは思わなかったが、その人がポケットから名刺を出したので受け取ってみると、近くにある老人ホームの名前があったので、若いママが電話してくれて、5分もかからず、その施設からお迎えが来た。少しづつ出血も止まってきたので、絆創膏をして車椅子に乗せて、その人は無事に帰っていった。
もし、その後容態が変わっても、施設には看護師がいると思ったし、今の現状なら大丈夫だと判断をした。
*
久々に目の前で怪我をしたかもしれない人の対応をしたが、我ながら少しは落ち着いてできたかなと思った。
昔の私は、かなり緊張しやすくて、テンパっていたと思うが、落ち着いて対応できて安堵した。
*
その日は、このおじいさんにとって、
「まさか」が起きた日だった思う。
そして、私にとっても、「まさか」が起きた日だ。
天気のいい日はよくその公園でランチをするが、
働き始めて7年目で、初めての経験だった。
でも、昔、アスレティックトレーナーを目指して勉強し、少し現場を経験した事が、こんなに時間が経ってから役に立つとは、「まさか」思ってもみなかった。
これも「まさか」でした^^;
皆さんも、嬉しい誤算の「まさか」ストーリーあったら、是非教えてくださーい♪
では、今日はそんなところで。
るぅ先生でした♪
明日もステキな時間をお過ごしください♪
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