マガジンのカバー画像

読書記録

20
読んだ本について書きます。 題名末尾の(21/2)のような数字は読了月です。
運営しているクリエイター

#ミステリー

『三つの棺』を読んだ (21/2)

ジョン・ディクスン・カー
(加賀山卓朗 訳)
『三つの棺 〈新訳版〉』
ハヤカワ・ミステリ文庫、2014年。

「密室の王者」の異名を持つミステリー作家。
本作も密室トリックとして名高い。

第17章「密室の講義」メタ的要素のあるミステリーに関するエッセイが含まれている。あくまでも探偵の主張という体で進んでいるが、明らかに著者自身の主張である。このエッセイはミステリ界隈では結構有名らしく、様々

もっとみる
綾辻行人『館シリーズ』を読んでいる (21/2)

綾辻行人『館シリーズ』を読んでいる (21/2)

綾辻行人
『十角館の殺人』
『水車館の殺人』
『迷路館の殺人』
『人形館の殺人』
『時計館の殺人・上』
『時計館の殺人・下』

館シリーズは日本で有名なミステリーシリーズであり、まだ完結していない。

実在する古典ミステリの作家・書籍の名前が作中に多数登場するため、
古典ミステリを知らない人は歴史の勉強に、知っている人は含み笑いしながら楽しめる。自分の場合は前者だったので、これを書いている現在は古

もっとみる
『屍人荘の殺人』を読んだ (21/1)

『屍人荘の殺人』を読んだ (21/1)

今村昌弘
『屍人荘の殺人』
東京創元社、2017年。

第27回鮎川哲也賞受賞。
「このミステリーがすごい!2018年度版」「週刊文春ミステリーベスト10」「2018 本格ミステリ・ベスト10」において第1位。
第18回本格ミステリ大賞。

読み始めた当時、現代風の有名なミステリー小説を読みたいと考えた結果、本書を手に取った。

語り手の思考がそのまま表れる、読みやすく、時にユーモラスな

もっとみる