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コーヒーに影響「エル・ニーニョ」とは

こんにちは、TAROです!

今回の記事では「エル・ニーニョ」に関して書きます。
コーヒーは主にコーヒーベルトと呼ばれる北回帰線と南回帰線の間の熱帯地域で栽培されています。
ただし、熱帯地域では異常気象の頻度が多いことが特徴です。これらにはサイクロンやハリケーンが含まれますが、最も顕著な現象の1つとして、エル・ニーニョが知られています。

エル・ニーニョとは

エルニーニョは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。
赤道太平洋の海水温の変動によって引き起こされる複雑な現象です。

エル・ニーニョ時の状態

エルニーニョの現象時は、東風が平常時よりも弱くなり、西部に溜まっていた暖かい海水が東方へ広がるとともに、東部では冷たい水の湧き上りが弱まっています。そのため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも高くなっています。エルニーニョ現象発生時は、積乱雲が盛んに発生する海域が平常時より東へ移ります。
国土交通省気象庁

エル・ニーニョは2〜7年ごとに発生し、その期間内で2ヶ月から2年続きます。 
上記の通り太平洋の中央部と東部に暖かい水域を発達させ、中南米の海岸に沿って「帯」を作ります。この地域では、地表水温が高いほど気温が高くなり、荒天になります。

エル・ニーニョは通常、

中央アメリカ(中米)、ブラジル北部、及びコロンビアで乾燥した高温の気候を作り出します。
春と夏の間は、ブラジル南部、アルゼンチン北部、チリで通常よりも多くの降雨がをもたらします。

また東南アジア、オセアニア、中国南部までにも異なる影響を及ぼします。
これらの地域でも気温が上昇する可能性があり、長期間の干ばつも伴います。 

南太平洋東部で海面気圧が平年より高い時は、インドネシア付近で平年より低く、南太平洋東部で平年より低い時は、インドネシア付近で平年より高くなるというシーソーような変動をしており、南方振動(ENSO)と呼ばれています。

コーヒーへの影響

気温と降雨量の両方が、コーヒー植物の収量と品質に影響を与える上で不可欠な役割を果たします。
前述の通りエル・ニーニョの影響は中南米の気温と降雨に最も強く感じられます。
つまり、コーヒー生産に大きな影響を与えます。

エルニーニョで、乾燥しすぎる状態を引き起こすと、成長に悪影響を及ぼします。
コーヒーの木全体の未発達を引き起こす可能性があり、それは必然的にコーヒーチェリーのより少ない収穫量につながります。
コロンビアの特定の地域など、保水性の高い土壌がある地域では、乾燥はそれほど問題になりません。

しかし、乾燥した土壌がある地域メキシコ、エクアドル北部、ペルーなどでは、長期間雨が降らないと、収穫量が減少する可能性があります。

また、乾燥した天候ではコーヒーノミキクイムシが増えます

そして、また異常気象は乾燥だけでなく、十分な降雨量が問題になります。
例えばブラジルでは、エルニーニョが過度の降雨を引き起こします。コーヒー農園を氾濫させ、不均一な開花を引き起こす可能性があります。

コーヒー生産でのメリットもある!?

エルニーニョは特定の地域にとって有益でもあります。
グアテマラの多くのコーヒー生産地域では、年間降雨量は約3,000〜5,000mmのです。
エル・ニーニョの影響で、年間降雨量が約2,000mmまで減少する可能性があり、これにより風味の収量と強度が向上するそうです。









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