【比較分析】地元・鳥取県の自治体サイトにダメなポイントしかなくて泣いた
鳥取県(地元)と、私が一方的に好いている兵庫県の自治体サイトを軽い気持ちで比較分析してみたら、鳥取県のサイトのアラが目立って辛くなったので紹介したい。今回はヒューリスティック分析の手法で、一つの軸のもと、予め自分で設定した視点でサイトを見ていく手法をとる。
調査概要
①子育て支援に関するコンテンツへの導線は分かりやすいか?
まずは、任意の情報にアクセスしやすくなっているか?という観点で2サイトを比較してみる。こちらは兵庫県のTOPページである。赤枠①で示している通り、検索窓の下部に設置された「注目キーワード」にて、子育て関連の中でも検索ニーズの高い「認定こども園」の情報にアクセスしやすくなっている。
「こういうことについて知りたいんだけど何と検索すればいいんだろう…」と迷う人にも優しい、検索補助機能としての役目も果たしている。
また、赤枠②では、任意のテーマで目当ての情報にたどり着けるメニューが設けられており、「分類から探す」から、子育て関連のコンテンツがまとまったページに直接飛ぶことができる。
次に、鳥取県のサイトを見てみる。こちらがTOPページとなっているが、既に文字情報の多さにサイトから逃げ出したくなる。カルーセルで表示されるメインビジュアルにすらびっしり文字が詰まっている。
ご覧の通り、ファーストビューには特に子育て関連情報への導線がない。
ではどこにあるというのか?見つけた。TOPページ下部の「トピックス」セクションの中に、「子育て王国」のリンクがある。子育て王国とは鳥取県の子育て情報サイトのことなのだが、「子育て王国」に対して知識ゼロの人はテーマパークか何かかな?と思ってしまうであろう。せめて「子育て情報サイト」という枕詞は欲しい。
しかも場所が場所だけに見つけづらく、テキストリンクのため視認しづらい。
②ニーズに沿った絞り込み項目はあるか?検索結果一覧は分かりやすいか?
次に、目当てのコンテンツにたどり着きやすくなっているか?という観点から2サイトを比較する。こちらは、兵庫県のサイトTOPページにある「分類から探す」のメニューから遷移したページ。女性の再就業や子育て相談などカテゴリー別にコンテンツが分けられており、欲しい情報にアクセスしやすい。
また、TOPページの検索窓で「子育て支援」と検索すると、赤枠の通り関連情報がまとめられたページが最上位にヒットするため、「まずは総合的な情報を見て有益な情報をキャッチしたい」という人が任意のページにたどり着きやすい。
では鳥取県はどうだろうか。まず、TOPページの「テーマでさがす」をクリックすると以下のページに遷移する。ここには「くらしの情報」というラベルで複数のページがまとめられているが、カテゴリーが多く、やや探しづらい。兵庫県を見習って、①防災・安全 ②暮らし・教育 ③健康・福祉など、近いもの同士でグルーピングした大項目から選べるようにした方が、任意の情報にたどり着きやすいのではないだろうか。
また、TOPページの検索窓で「子育て支援」と検索してみると、過去のイベント情報が最上位に表示されてしまい、子育て情報に一括アクセスできる「子育て王国」関連のページが埋もれてしまっている。ここは、任意のキーワードと関連性の高いページが上位に来てほしいところだ。
まとめ
自治体サイトに訪れるユーザーは、ワクチン接種に関する情報や補助金制度など、ある程度目的が固まっている人が多い。兵庫県のサイトは、そんな特徴を踏まえ、今回想定したターゲットに限らず多くの人が任意のコンテンツにアクセスしやすい構成になっていると感じた。
一方、鳥取県のサイトは情報を羅列しただけという印象があり、兵庫県と比較して、視認性・操作性の低さを感じた。とはいえ、逆に言えば鳥取県のサイトはのびしろがある、ということである。どなたか、関係者にこのnoteが届けばいいな……とひそかに思っている。