アルジャーノンに花束を

昨日、「アルジャーノンに花束を」読み終えました。
タイトルは聞いたことがあったんですが、内容はあらすじも知りませんでした。（勝手にアルジャーノンという兵士が戦争で亡くなる話かと思ってました笑）

あらすじ

知的障害のある30歳くらいの青年チャーリーが実験的な手術を受けることで、様々な分野において天才的な能力を持つことになります。
しかし、知能が発達したことで、これまで友達だと思っていた仕事仲間が、自分の事を嘲笑っていたことに気付いてしまいます。

賢くなれば、みんなが自分のことを尊敬してくれ、幸せになれると思っていたチャーリー。しかし、思惑が外れ、これまでの仲間は急に変わってしまったチャーリーに戸惑い、仕事をクビになってしまいます。

幸せになるどころか、むしろ生きにくくなったことで、これならば手術を受けなければ良かったと感じることもあります。

そして、チャーリーに先立ち、動物実験として手術を受けたねずみのアルジャーノンの異変に気付き…

感想

チャーリーが医者や学者に宛てる経過報告を読む形で物語は進行します。最初はひらがな主体で誤字も多く、知能レベルが低いことが見て取れます。手術をして徐々に賢くなると、豊かな表現や難解な言い回しが多様されます。

生き別れた家族に会いに行く、恋人とうまくいかない、学者からモルモットとして見られることを忌避するなどなど、当初のチャーリーでは考えられないような行動をとりますが、人間的な成長は未達のままなので、様々な困難に立ち向かうこととなります。

人間の心の綺麗な部分と汚い部分の両方が上手く表現されており、読みながら腹が立ったり、悲しい気持ちになったり、読者の気持ちは大きく揺さぶられると思います。

みなさんも読んでみてはいかがでしょうか。