[2023.10.13] プライムビデオのウォッチリスト消化(32) - 『ソロモンの偽証 前篇』『〃 後篇』
見たのは
『ソロモンの偽証 前篇・事件』
『ソロモンの偽証 後篇・裁判』
の2本。
ネタバレ無しの感想を書いていく。
『ソロモンの偽証 前篇・事件』
いやーツライ。
『セリフっぽさ』を感じるところはあるものの子役の演技は素晴らしく、大人たちが中学生を“子供扱い”する描写にもリアリティがあるからこそ、素直に“ツライ”と感じられるということか。
けどそれだけじゃなく感動もあり、途中から盛り上がりを見せるとそこから俄然面白くなる。
生徒を押さえつける教師、過保護な親、勝手な報道をするマスコミなど、大人に対して鬱屈とした感情を募らせる様子が丁寧に描かれていて、後篇に対する期待値がかなり高まったところで前篇は終わり。
前篇の役割は十分に果たしたと言える。
Amazonの評価は★3.9。
うん。続きモノだし前篇だけで判断はできないので↓へ。
『ソロモンの偽証 後篇・裁判』
もう裁判所冒頭から泣きそう。
でも進むにつれて感情が静まってきた。
「静粛に!」の場面が多すぎてウンザリする…
本当の裁判ならうるさい奴は退廷させるところだけど、学校だとそうもいかないのはわかる。
にしても多すぎる…
まぁそれだけ盛り上がりポイントがあるってことなんだろうけど。
また、柏木の演技が棒読みすぎるのと、裁判の最後の最後に『いかにも大人が考えたようなセリフ』が入ってきてチョイ冷めポイントだった。没入していたのに急に“作り物感”が出てきたような感覚。
あと大出はもっとボコスコに叩きのめされたほうが気持ちよかった。仲間の2人なんて放置だし。
真相にそれほど大きな驚きは無く、ミステリとしては尻すぼみ。
なんか話があっち行ったりこっち行ったりして、「結局この裁判の目的って何だったっけ?」となってしまった。どれが『ソロモンの偽証』なのかもわからなかったし。
Amazonの評価は★3.4。
個人的には★3.6ぐらい。まぁオススメしてもいいかな。
前篇が良かっただけに後篇の盛り上がりの弱さが目立ってしまった感じ。
4〜5時間ヒマで、他に見るものが無いならオススメしてもいい。
小説でもそうだけど、宮部みゆきの作品はミステリとして見るとツマラナイのだが(※個人的な意見)、『人間ドラマ』として見ればそれなりに映えるし、映像化にも向いてるのだろう。
本作もミステリ要素を期待するとガッカリするので注意。