これから新学期ですね。適応障害にならないための5つのアドバイス
こんにちは、六本木クリニックです。最近暖かくなってきて、春の兆しが見えてきましたね。来週末からは桜も楽しめそうです。
明るい雰囲気ですが、心療内科としては注意しなければならない時期です。多くの人が環境を変えて、新天地へ飛び立つとき。
そんな時は、我々の患者様が増えてくる時期でもあるのです。
今回は、あなたが適応障害にならないための5つのアドバイスをします。適応障害は、精神疾患の一つであり、日本における患者数はここ5年間で1.7倍と増加の傾向にあります。
我々は、港区は六本木にある精神科・心療内科です。皆様に知識や経験の共有ができればと思い、精神傷病についての記事をnoteにて書かせていただいています。
1. きっかけは些細なことから
適応障害というと、「まさか自分が」と思う方も多いと思います。しかし、原因は多岐にわたります。特に毎日顔を合わせる人や行かなければいけない場所にストレスの原因があると、徐々に心は蝕まれてしまいます。朝起きた時に憂鬱になってしまうことは誰にでもあることです、それでも1-2週間続くようでしたら、あなたが周囲の環境からストレスを受けている兆候です。
2. 複雑化した現代社会
テクノロジーの発達ももちろんですが、現代社会の人間関係は昔に比べて複雑化しています。それはひとえにコミュニケーションツールの複雑化による、間接的に人々と接する機会が増えたことに他なりません。例えば、LINEのグループチャットで他の人物が見えるところで批判をされたり、またSNS上で他人と比較してしまうこともストレスや自尊心を下げることになります。また「AIの発達により我々の仕事がなくなってしまうかもしれない」、といった危惧は意外と心に負担がかかるものです。大量の情報を受け取る現代社会において、オフの時はきっぱりと不必要な情報を遮断することが、心の健康を維持するのに重要です。
3. 多様化した社会構造
また、外国人や他の世代の方々と一緒に仕事をする、協働でプロジェクトを動かすということも、いままでの自分の常識が通用しない=対応できない原因となります。コミュニケーションや相互理解が必要になってくることはもちろんですが、同時に自分の意見をしっかりと持つというメンタリティも、新しい環境では大切です。
4.真面目で几帳面な人は要注意
適応障害と診断される患者様によくみられる傾向として、「頼まれごとが断れない人」や「自分が我慢すればいいという責任感が強い人」が当てはまります。知らず知らずのうちに精神に不可をかけていて、次第に精神的な傷病へと発展してしまうことも少なくありません。以下のチェック項目に当てはまる方はいっそう注意をしてください。
自己肯定感が低く、自分に自信がない
人間関係に不安や不満を抱えやすい
繊細でイライラしたり落ち込んだりしやすい
真面目で責任感が強い
几帳面で完璧主義
5. うつ病との明確な違い
うつ病は、夕方になると気分が良くなる傾向がありますが、しかしながら適応障害はある特定の環境において気分が落ち込んだり、ストレスを感じてしまうことが特徴であり、その環境から離れれば次第に症状は緩和されます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
当院では六本木という土地柄か外国人の患者様の来院が多いのですが、欧米では適応障害よりも不安障害の方が大きな注目を集めているようです。
他人や周囲との調和を図ろうとする日本人だからこそ、適応障害という病が問題視されているのかもしれません。あなたの心を守れるのはあなただけです。大切に向き合ってゆきましょう。
また、当院のウェブサイトでは簡易テストを無料で実施できます。ストレスを抱えた時には、ぜひ一度試してみてください。
それでは本日は以上となります。一度適応障害になると、我々では1-3年間を要します。こうした初期症状に気づいてほしいという思いからnoteを運営しています。
お読みいただきありがとうございました。
六本木クリニック