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コツコツを続けることができる指導方法

ぼくが現在担当させて頂いている生徒さんの中に、通信高校に通う1年生の男の子がいます。
彼は、中学生のときは学校に行けない生徒さんで、ぼくは彼が中学1年生の12月から家庭教師を担当させて頂いています。
最初の授業の様子は、すでに記事にさせて頂いておりますので、そちらを覗いてみてください。

その生徒さんとが今ちょうど高校入学後最初の定期テストである、中間テストを迎えています。
久々のテストですが、それでもしっかりと対策をして勉強に取り組んでくれているその生徒さんの姿は、非常に立派で以前に比べて凛々しいように感じています。
今日は、その生徒さんとどんな勉強をしてきたかを記事にさせて頂きたいと思います。

最初のころは90分まるまる授業をしようとしてた

その生徒さんを担当させてもらうことになってすぐのころは、家庭教師の授業をしっかりと時間内は行おうと思っていました。
そして、生徒さんも頑張ってついてきてくれているようでした。
しかし、ある週から生徒さんがぼくの出した課題をやってきてくれなくなりました。

当時のぼくは、「どうしてやってくれないんだろう...」と生徒さんのせいにばかりしていました。
ただそこで思ったのは、このままの学習方法ではダメだ、何かを変えなくては...ということでした。

今までのように時間いっぱいまで授業を行っていたら、ダメのかもしれない...
ぼくばっかり張り切ってしまっていて、生徒さんはついてきてなかったのかもしれない...
このままだと勉強の押し売りになってしまっている...
と反省しました。

そして、大切なのは既定の時間の授業をするとではなく、その時間で生徒さんに「今週も勉強頑張ってみようかなぁ...」と少しでも思ってもらえるような話ができたかどうかだと感じました。
家庭教師の授業をしなくても、自己学習で毎日コツコツ計画的に勉強に取り組めていれば、それでいいのです。

教え過ぎてしまう指導は、反対に生徒さんの成長する機会をつぶしかねないとも思いました。
時間が掛かってしまってもいい、取り組んだ課題の正解率が低くてもいいんです。
そんなものはいずれできるようになります。

ぼくは家庭教師なんだから時間内は授業をする、という固定観念を捨てて、
生徒さんの自己学習力を信じて
ぼくはどっしりと腰を据えて、
生徒さんを支えながら、
日々の学習に向かってくれるようになってもらうことに最注力する方針に切り替えました。

勉強の基本は『国語』

ぼくが担当した教科は国語と数学でした。
勉強の方針は、いたって単純です。
2教科とも学校のワーク(問題集)を進めること、です。

学校のワークは、非常によくできています。
学習を進めていくと、順々に説明が追加されていたり、何度か復習できる機会があったりと、勉強をしていく上でこんなに便利なものはないと思っています。

国語は、
●教科書の本文を読むのに1日
●ワークは1日見開き1ページのペース
●ひとつの章が終わるごとに漢字の練習
の繰り返しでした。

数学は、生徒さんは分数が苦手だったので、知り合いにおすすめして頂いた分数の問題集を購入してきて、これも1日1ページのペースで進めました。
途中、生徒さんの方から歴史もやってみたいと言ってくれたので、社会も担当することになりましたが、方法は同じでした。

この勉強方法を続けていて気が付いたことがありました。
それは、だいたい3ヵ月程続けたときに、いきなり国語のワークの正解率が上がったことでした。
そして、それに合わせるように歴史のワークの正解率も上がっていました。
やはり国語を勉強することは、他の教科の理解度を上げることに繋がる、と実感しました。

この中学生のときにコツコツと勉強に向かっていたことや国語の勉強をして生徒さんに自信をつけさせておいたことは、高校生になった今でも、非常に生徒さんを勉強に対して前向きにさせていると感じています。

学習コンサルタントに必要なものは「素直に褒める」こと

例えばですが、
みなさんが勉強を教える側で、生徒に対して1週間分の課題を出しました。
そして、次の週にその課題を生徒さんが半分しか取り組んでいいなかったら、どう声を掛けるでしょうか...

「なんで全部やらなかったの?」と言ってしまうでしょうか。
でも、それではコツコツできるようにはなりません。

ぼくの場合は、
「半分できたのか!OK!OK!」と声を掛けています。
そして、やってくれていた部分の添削を行い、できなかった部分は今週も課題として改めて出題します。

一見甘やかしているように感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
なぜなら、初めからコツコツ勉強をするなんて、できるわけないからです。
コツコツ勉強できるようになるためには、ある程度あるいは想像以上に時間が掛かります。
その途中で、少しできなかったくらいで注意されていては、できるものもできないようになってしまいます。

何もやってこなかった週があっても、それはそれでいいのです。
また今週頑張ればいいんです。

前述したように、学習コンサルタントとして大切なことは、その授業を受けることで、「今週も頑張ろう!」と思ってもらえる勇気を与えることです。
そのために最も重要なことは、
素直に褒める、ことです。

嘘ではなく、どんな小さなことでもいいんです。
その生徒さんがその週に頑張ったことを褒めることが肝心です。
もちろん、勉強以外のことでもいいんです。
もっとこうした方がいい、はその後でいいんです。

現在、その生徒さんは中間テストに向けて勉強をしています。
「久々のテストだけど大丈夫かなぁ...」というぼくと生徒さんのお父さんの心配を裏腹に、
今週の授業で見た生徒さんの様子は自信があるようでした。
しかもそれはただの根拠のない自信ではなく、ちゃんと勉強して準備してきたときの顔でした。

ここまでひとりで勉強できるようになれたのも、中学生のときにコツコツと国語や社会をしてきたお陰だと思っています。
心からテストを頑張ってきて欲しいと思いつつ、無事に終わることを願っている学習コンサルタントでした。

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