作用の分解〈龍孫江の群論道具箱〉
群の作用を導入し,これを通して群を観察したいというのが当面の目標です.作用を通して群を観察するときに,ひとつの目標となるのが
群$${G}$$の集合$${X}$$への作用は,どのように$${G}$$を対称群$${\mathfrak{S}(X)}$$へと写し取っているか?
です.そのために,安定な部分集合を考えると,少し簡単な作用ができることを見ました.実は,より詳しく次の補題が成り立ちます.
以下,群$${G}$$が集合$${X}$$に作用しているとします.
補題(安定部分集合の補集合)
部分集合$${Y \subset X}$$が$${G}$$安定ならば,補集合$${ Y^c = X \setminus Y}$$も$${G}$$安定である.
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