群の右作用〈龍孫江の群論道具箱〉
しばらく群の作用を導入し,これを主な道具として群の観察を進めていこうと目論んでいるわけですが,先へ進む前に,ひとつ立ち止まって述べておきたいことがあります.
定義(右G集合)
群$${G}$$に対し,(右)$${G}$$集合とは以下のデータからなるものをいう.
器 集合$${X}$$
機構 写像$${\rho \colon X \times G \to X}$$
公理系 (RA1) 任意の$${x \in X}$$に対し$${\rho(x, 1) = x}$$
(RA2) 任意の$${x \in X}$$,$${g, h \in G}$$に対して$${\rho( \rho(x, g) h) = \rho (x, gh)}$$.
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