【本来の意味でのアナログ】MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ 東京都現代美術館
まず「MOTアニュアル」とは。
今回で19回目の開催。
第1回〜3回ぐらいまでに丸山直文、内藤礼、中村正人、
11回目に冨井大裕、池内晶子、関根直子…
などが取り上げられている。
私がMOTアニュアルで初めて作品と出会い、意識して名を覚え、現在も追っているきっかけになった作家さんたち。
こうしてみるとMOTアニュアル展後、今も一線で活躍している人も多い。
現在美術を追う視点で見に行くのもおすすめ。
時代がよく反映されていると思う。
昨今だと、21_21や森美術館で既に取り上げられている作家だったり、MOTアニュアルで初めまして!ではないことも多いが、ここから数年後に個展の開催もあるかもしれない、なんて予感も感じられる。もしくはコレクション展示室で再会、なども起きるんだろう。
さて主にコンセプチャルな作品が多かった今回。
素直に笑ったのは映像作品だった。
菅野創+加藤明洋+綿貫岳海
野良ロボ戦隊 クレンジャー
これは我が家でも某Rンバを愛用しているので雰囲気がよくわかる。
あいつら、とても人間味があるのだ。
息子たちが小さい頃、散らかる部屋で
「ほらー!Rンバ作動するよー!片付けないとレゴ・ブロック食べられちゃうよー」
と、脅すとものすごい速さで片付けが進んだものだ。
ただ「片付けなさい」というよりも効果絶大でよく怪獣Rンバにご登場頂いていた。
あと、長男はティッシュの箱でコントローラーを作りあたかもこちらがRンバを操作している風な遊びをしていた。掃除に勤しむRンバの後をついて回っていた。
むしろ操作されているのはこちらなのでは。
そんなことをぼんやり思い出しながらクスクスと映像作品を見ていた。
不規則な動きをしているだけなのに生きているように見える。不思議な話だ。
日常でちょっと気になっていたこと、もの、を美術で消化する。
そういう表現に出会う。
あぁ、気になっていたのって自分だけではないのだなとちょっと世界と自分が繋がったような、そんな気がする。
昨今の現代美術は現在美術でもあり日常美術でもあるのかもしれない。
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