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ダンスやバレエのレッスン“前”にやるべきこと


“バレエのレッスン前って、柔らかい自慢のようにストレッチをしている”

そんな印象があったりしませんか?

そこについて触れてくれたホリスティック研究室+メンバーの有紀さんのブログ。
https://ameblo.jp/pilates-shugyochu/entry-12697820256.html


そうなんです。レッスン前にぐいぐいストレッチすれば良いかって言うとそう言うわけでもありません。

今日はそこら辺について簡単に、何をするのがシンプルで効果的かを超個人的な見解と共に紹介していきます。

①まずは、レッスン前のぐいぐいストレッチを“やめておいた”方が良い人

それはずばり!柔らかさに自信がある人!

以前こちらの記事『からだが柔軟な人と硬い人、どちらにもプラスとマイナスがある』でも紹介しましたが、柔軟性は個人差があります。頑張らなくても柔らかくなりやすい人と、頑張っても柔らかくなりにくい人。柔らかくなりやすい人は、あまりレッスン前にぐいぐいしたくないかもです。

それよりは安定性に繋がることをした方がプラスです。今回はそこには触れていきませんが、のちに紹介するルーティーンの中で注意点を触れていきますね。

②ぐいぐいは良くないけど、少しはストレッチした方がいい人


ずばり、身体が硬い人!

レッスンの内容が充実していて、ガチガチから始めてもレッスンの中でうまくゆるまっていくのであれば、ストレッチの必要はありませんが、硬さは千差万別。

自分に必要なところがレッスンのウォームアップの内容では伸びにくいこともあったりします。

前屈で苦労するような硬さであれば、足裏をボールでコロコロしたりとか、アキレス腱もしっかり伸ばしておきたいし、腿裏も軽くストレッチはしておきたい。

そして、それだけ硬いと前側もそれなりに縮こまっていたりするので、前モモもほどよくストレッチしておきたいし、バンザイするみたいに上半身も伸ばしておきたい。

ただ、ここでも、マックス100%ってほど伸ばさないのが鍵です。あくまで、少しあたためるような、「今から動くぞ、いいかい?」って伝えるくらいのストレッチが大切。

水泳で冷たいプールに入る前に、プールサイドに座って水かけたりするけれど(子供だけ??)、ああいうイメージです。

硬い人は、その硬さでうまくバランスをとったりしていることも多いので、レッスン前に「スジがやばい!」ってなるほどのストレッチはしないのをおすすめしておきます。

③おすすめルーティーン

現在私はダンス基礎基礎WSという、ダンスやバレエのクラスでは細かく教わらないんだけれど、やる上で欠かせない基礎的からだの使い方を伝えるレッスンをしています。

その中でやるウォームアップ(それまでのレッスンの復習を行ってるだけなんだけど)の一部をルーティーンとして紹介しますね。

 1.足首回し

*それぞれ左右、時計回り&反時計回り2〜5回くらいずつ*

座った状態で、足指と手指をからめて握り(恋人繋ぎ)、グルグル足首回すだけ。よくありますよね。ただ、このグルグルを雑に行うのではなく、少し足首を長くするように軽ーく引っ張りながら、円錐を描くように丁寧にゆっくり回します♡

 2.ポアント、フレックス(底屈、背屈)

*それぞれ左右、もしくは左右同時に、2〜5往復くらいずつ*

座って、脚を前に伸ばした状態で。骨盤のポジションは気にしなくてOK。後ろに手をついて楽な姿勢で。(余裕があれば、首は長ーくを意識してあげてもいいかも)

気をつけるのは、つま先を伸ばす時(=ポアント、底屈)に最初からぐっと甲を出さないようにすること。まずは、脚の前側全部が長くなるイメージで。ふくらはぎがモリッとならない程度に。

踵を押し出す時(=フレックス、背屈)もいきなりマックスいかずに、脚の後ろ側(腿の裏、ふくらはぎ)を伸ばすイメージで。前スネが張らないこと、膝を後ろ側に押さないことが大切。ここでのテーマは膝を伸ばすことではなく、脚と足の背面全体を伸ばすことです。

→これについては古いけど動画あり。よかったら♡こちら。塩らしい感じで動きを紹介してます。

 3.股関節をまわす

*両足同時、または左右それぞれで、2〜5回くらいずつ*
→ここでは両足同時のやり方で説明します。

2と同じように座ったまま、脚は曲げて体操座り(膝天井向き)からスタート。

両脚、膝天井向きのまま伸ばす

膝をゴロッと楽にして少し膝が外向き
(つま先は適当についてこればOK)

膝の向きを“変えずに”、かかとをお尻の方に引き寄せてくる(=軽くターンアウトしたまま、膝曲げてくる感じ)

膝の向きを天井に戻す。(=足裏も地面につく)
=最初のポジション。
ここから反対周り

体操座りで膝を立ててるところから、楽にしてゴロンと膝を開く(思い切り力で開かないのが鍵)あぐらをかいてる感じ。

膝の向きをそのままにして、お尻から踵が遠ざけて脚が伸びていく(=ターンアウトを保ったまま脚が伸びる)
*気をつけてないと、簡単に膝の向きが天井方向に移動しますっ。ちゃんとやると脚が伸ばしきれないこともあるけど、それでもひとまずOK*

少し外向きな膝を天井向きにする(つま先も自然に変わってOK)

膝の向きを天井向きのまま、踵をお尻に寄せてくる(=膝を曲げていく)
=最初のポジションへ

 4.背中を動かす

*丁寧になら1回でも。3回で十分かな*

立った状態で、
・バレエバーがあれば両手をバーで。
・なければ両手の指をからめて。

背中を丸める
バーの人: ゆっくりと膝を曲げつつ、背中を丸めて(腰・骨盤あたりも丸まってOK)、両腕がしっかり伸びるとこで。バーとの距離は適当に調整。背中に何回か呼吸入れて戻ってくる。

バーなしの人: 指を絡ませた両手を手のひらが正面を向くように押し出しながら、膝を曲げつつ背中を丸める(腰・骨盤あたりも丸まってOK)。背中に何回か呼吸入れて戻ってくる。

*背中上部(肩甲骨辺り)の背骨が丸まらないこともダンサーには多し。全体的にきれいな弧になるように♡

背中を伸ばす
バーの人: バーを背にして、手でバーを持てるところで持つ。そこから腰を押し出すのではなく身体の前側全体が均一のカーブになるイメージで、前に体重をかけていく。踵は床から浮かないように。視線も一緒に上へ。

バーなしの人: 両手は丸める時と同じように手のひらを外向きに。手のひらで天井を斜め上に押すように腕を上にあげる(真上ではなくてもOK)。足は地面を、手のひらは天井方向に押し合いっこをしながら少しずつ身体の前側を伸ばして、手から足まで均一の弧になるように、“ゆるーく”反る。腰だけ前に行ったり、上半身だけ前にいかないように。たくさんいくのが目的ではないので、とにかく“伸びあいっこ”。

④柔らかい人がやる時の注意点

柔らかい人でも紹介したルーティーンは利用できますが、気をつける点がいくつかあります。

・可動域マックスでやらない
・一つずつの動きをスローモーションレベルでやってみる
・伸びて気持ちがいい、ところではなく、なんとなくでいいので全体の繋がりを感じるところで。

例えば、1では描ける円より少し小さめにしたり、2ではポアントの時にはとにかく前側をまっすぐ長くなるイメージ、フレックスでは後ろ側を真っ直ぐ長くするイメージ(=膝裏は床についてて、膝下が床から浮いているという状態にはならないところ)、3では膝の向きをゴロンと楽ちんに動かさずに、コントロールして向きを変えてみたり、4でも、とにかく“均一の弧”をイメージしてやってみる。

それだけでも、だいぶ違うと思います♡

⑤レッスンぎりぎりに到着する時

ルーティーンを紹介したけれど、そんなことができる余裕がないくらいの時間にしかレッスンに行けないこともあります。

そんな時私はどうしているかというと、
(ちなみに私は身体が硬くなりやすいタイプ)

歩きながら、足裏の感じ(足の裏、どんな風に地面についてるかな〜とか)や、股関節の感覚(歩いている時に股関節どう動いてるかな、の想像)に意識を向けたり、

胸から脚が生えてるイメージで歩いてみたり、頭の位置が少し高くなったイメージで歩いてみたりします。

途中小走りも入れてあげると、心肺機能にも働きかけられます♡これで体をあたためることも多いです。

駅のホームで待ってる時には、地味にアキレス腱とか伸ばしてみたり、パラレルで小さくプリエしてみたり。肩回してみたり。

エスカレーターに乗る機会があれば、安全性を確保しながら、片足ずつ段のエッジから踵を下げてアキレス腱のストレッチ。

結構これ、使えます♡

⑥レッスン後のアフターケアにも

このルーティーンの利点は、レッスン後のアフターケアにも使えること!

レッスンの中で無理してターンアウトし過ぎてしまったり、脚を頑張って上げ過ぎてしまったり、なんだか股関節や膝や足首、腰などが痛いなぁ、なんて思った時にも、使ってみることが可能です。

全部やってもいいし、どれかだけでもOK。

今までにも書いたかもしれないけれど、私はダンスは大好きだけれど、唯一気に入ってないのが、ダンスのレッスンフォーマット。

多くの場合、ウォームアップっぽいのこそあれど、ちゃんとしたクールダウンがない!!いや、クールダウンするくらいはあっても、使った後のアフターケアにつながるような時間がない。ダンスでもバレエでも。

基本踊りっぱなしで、あってもバレエで多少最後にご挨拶のクールダウンがちょろっとあるだけで、終わってからのストレッチなどは各自よろしくスタイル

でいて、終わったらすぐスタジオ追い出されるスタイルも多いし、スタジオの外(廊下とか)でストレッチができるようなところも多いわけではなかったりする。

先生も一応「みんなストレッチしておいてね!」なんて言いますが、私の長年のダンス人生、そこはかなり雑だったし、周りを見ても雑でした。大学の時なんかは、その後違うクラスにダッシュで走らなきゃいけないことも。

おっと、熱くなってしまいましたが、そんなわけで、なかなかレッスンにはアフターケアは組み込まれてないけど、とても大切なので、よかったらルーティーンを参考にお使いください。

ちなみに、レッスンを受けるだけで全てが整うように指導してくれるバレエの先生がいることを私は知っています。ウォームアップも特別しなくても、ちゃーんとレッスンの中でウォームアップされていって1つの動きが次の動きの準備になっている。無理した使わせ方をしないから、終わった時に股関節の調子は絶好調で、「いたたたた」がない。

バレエのレッスンフォーマットは本来ウォームアップは順を追ってできることになっているけれど、教え方一つでそれは簡単に崩れてしまうのです。やってることはいいのに、やり方が違うだけで、本当に変わりますよね。

長くなってしまったけど!参考にしてもらえたら嬉しいです♡



*いろいろこちらからチェック可。遊びにきてね*
https://linktr.ee/rolferyuki

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