腹筋って大切ですか?
ダイエット、運動、メタボ、スタイル、腰痛、姿勢...そんな話題に何かとつきまとってくるのが腹筋ですよね。
腹筋を鍛えるトレーニングって、家でもある意味簡単に手がつけやすいし、ひとまず何かやる、ってなったら腹筋じゃない?みたいなイメージも強い。
けど、はたして腹筋って大切なんだろうか。ただただ腹筋のトレーニングとかをしておけばいいんだろうか。そんなところをさらっと簡単にみていこうと思います。
そもそも腹筋は大切ですか?
当然、腹筋は大切なんですよね?という感じで質問されることが多い腹筋ですが、それはそれは大切です!
ですが、腹筋だけが大切な筋肉なわけではなく、全身どこもかしこも大切。ただ、腹筋のあるお腹のエリアはちょうど肋骨と骨盤の間にあって、骨に囲まれていません。なのに、とても大切な内臓が入っている。
アナトミートレイン著者のトムがよく話していますが、四つ足動物はそんな内臓エリアが地面を向いていて守られているけれど、人って二足歩行で大切な内臓が開けっ広げ。
そんな大事な場所を守っているのが腹筋(全部で4種類)。なので、そういう大切さはありますね。
「腹筋がないんです」
運動をしないお客様から、そんな言葉も聞くことがあります。が、「ない」ということはありません。前述したように、腹筋は全部で4種類。これは生まれた時から死ぬ時まで基本的に変わりません。
腹筋をあまり使ってなくて、筋力的に弱かったり、上手く使えていないことはあっても、「ない」ということはないのでご安心を。
腹筋のトレーニングは大切ですか?
これは目的によります。腹筋と言えばシックスパックですが、このシックスパックは腹直筋と呼ばれる筋肉。腹筋のグループの中でも身体の外側寄り。上下の方向に筋繊維が走ってるので、闇雲にここを中心に強化してしまうと、縦が短くなってしまいがち。身体の前側が短くなってしまうということなので、そうならないように背中側の筋肉であったりの強化などバランスが大切です。
最近よく聞くのは、やっぱり腹横筋でしょうか。腹筋グループの中でも一番奥にあり、背骨の安定に関わっているので、コアトレーニングなどで重要視されがち。背骨が不安定なことにより腰痛が起こっている場合、ここはしっかり使えていたいところです。
ここがうまく使えることで身体に安定力が生まれるのでとても大切ではありますが、腹筋のグループの中で一番最初に入ってもらいたいな♡というくらいで、いざパワーやスピードが必要になった時には、先ほどの腹直筋をはじめとする筋肉の力も大切。
なので、特別な理由がなければ、どこかの筋肉にフォーカスするよりは、全身運動の中で自然に腹筋も使っていくような、全体的に使うトレーニングがおすすめです。
どんなに筋力が強くなっても使えなかったら元も子もありません
なんと筋力が上がるからといって、それが使える強さかどうかはイコールではありません!!筋力が強化されることと、全身運動の中でその筋力が活かされるかどうかはイコールではないんです。
これまた目的にもよるんですが、特別な理由がないのであれば、どこかの筋肉の筋力がとても高い割に全身運動でうまく使えないより、特別に筋力が高くなくても全身運動でバランスよく使える方がプラスなことは多いかなぁ、と思います。
数値よりも、使えるかどうかが大切です!
筋肉には性格がある
いわゆる身体の外側寄りにある筋肉(アウターマッスルとかグローバルマッスルと言われたりする)は、まぁ、とにかく、やりたがりのでしゃばりさん。
お腹の奥の方を使いたいのに、すぐに過剰に外側に力が入ってしまう、ということは、ピラティスなどを始めた人が最初によくぶつかるところではないでしょうか。
外側の子達は本当に、「やるやるやるー!」と言って働いてしまうのです。
それに比べ内側寄りの筋肉(インナーマッスルとかコアマッスルと言われたりする)は、縁の下の力持ち、控えめさんタイプ。
本当は一番最初に活躍してもらいたいのに、外側さんたちがしゃしゃり出てくると、どうぞどうぞのダチョウ倶楽部スタイルで、活躍を譲ってしまいます。笑
これは腹筋に限らず他の場所でも言えること。前腿の張りを気にする方はとても多く、ここの使い方の改善をトレーニングする方は多いんですが(わたしもそうだった)、ほんと、なかなか前腿ってお休みしてくれないんですよね。笑。でも責めてはいけません、性格なので。控えめさんたちが活躍できる状況を作っていってあげることで、自然にしゃしゃり出てこなくなります。
そこら辺については、また機会がある時に。
まとめ
腹筋は大切ですが、それだけが大切なわけではありません。なので、特別な目的がなければ、あくまで全身運動の中での強化がおすすめです。ただ、腹筋が他の筋肉グループに比べてバランス的に弱かったりする場合は、そこにフォーカスしたトレーニングをすることで、背骨の安定などにつながってくるかもしれませんね。
腹筋のトレーニングはお手軽そうでありながら、やり方を間違えると痛みや姿勢バランスの崩れに影響することも。ぜひ、一度はプロの方に見てもらうことをおすすめします♪
*ホリスティック・システムでは、こんな感じで筋肉の個性や、それをとりまく筋膜のつながりを見ながら、どうしたらその筋肉の個性にうまく働きかけ動きにつなげていくか、などの指導のコツをシェアしています*