
顎が上がるのが気になりますか?
立っている時、座っている時、動いている時。顎が上がってるのが気になる、というご相談を最近いくつかいただきました。なので、今回はそこについて原因と考えうるものいくつかと、改善策をセットでご紹介しようと思います。
顎が上がっちゃうのはナゼ?理由と改善策①
姿勢。ずばり姿勢。おそらく「そりゃぁそうでしょうよ」と思う人も多いのではないでしょうか。
姿勢が悪い、と一言に言ってもいろんな状態がありますが、いわゆる猫背の場合。背中が極度に丸くなると、本来背骨の先端で背骨の端に君臨している頭は垂れ下がります。
けど、頭が垂れ下がると下しか見えない!という問題が!!
歩いているなら前見ないと危ないし、デスクワークでパソコン画面を見るにも顔を前に向けなくてはいけない。人に会った時にも一応顔は見て話すものだったりするし、どうしても頭を持ち上げ、顔を前にする必要が出てくるのです。目が顔についてますからね。
そうすると、本当は垂れ下がってる頭を、前を見るために持ち上げることで顎が上がるわけです。
なので、このケースの場合、顎を引けばいいかというとそういうわけではなくて(顎引いたら、また前見えなくなるので、おそらく難しい)、極度な猫背を改善させていくところから始めるのがおすすめです。
決して、「良い姿勢」になろうとまで思わなくていいので、
・少しだけ胸広げてみようかな
・座ってる時に、おしりの後ろ側じゃなくて、少しだけ前側に座ってみようかな
・背もたれにもたれるのやめてみようかな
(背もたれにもたれようとするから猫背になることもあり)
・仕事の合間に腕をぐーっとバンザイのように天井に伸ばしてみようかな(前側広がりやすい)
なんてことに意識を向けるところから始めてみてください♡
顎が上がっちゃうのはナゼ?理由と改善策②
①では、猫背が原因で、って紹介したけれど、その逆で、胸をそらせすぎることでも顎は上がります。
胸を開いた姿勢って良い姿勢と思われがちだけれど、これまた開き過ぎはマイナス点も多々。
胸の開き過ぎ=肋骨の前側が開きすぎ、とも言ったりしますが、胸椎(背骨の中でも胸部にある背骨。肋骨と関係)が本当は後ろに丸みがなくてはいけないのに、反ってしまって、丸みがなくなり真っ直ぐになってしまっている状態です。(芸人の春日さんのトゥーっス的な。)
(ちなみに猫背は丸みがありすぎの状態)
この時も本来だと背骨の先端にある頭は背骨が反るのと一緒に反るので、顔は上を向くのが普通です。けれど、顔が上を向いていては前が見にくいので、多くの場合は、顎を自然に引きがちになります。
なんだけれど、不必要に顎を引いているわけなので、顎関係の筋肉も、首の筋肉も疲れてしまい、気が抜けたり、力が抜けた時に顎が上がってしまう、ということも起こったりするんです。
ここでも改善策は、もちろん顎を引くことではなく、背骨のバランスを改善させてあげること。この姿勢の人は「自分は良い姿勢である」と思っている方が多いので、なかなか意識的に胸椎の丸みを取り戻すのは難しかったりします。
なので、背中を丸めるストレッチであったり、身体の前側を丸める動きであったりを取り入れて、まずは“丸くなる”という動作に慣れてみるのがおすすめです。
顎が上がっちゃうのはナゼ?理由と改善策③
②の状況とつながるんですが、そんなに胸を開いているつもりはなくても、腕の使い方によってそうなってしまうこともあります。運動やダンスなどで出たりする癖かもしれません。
腕の付け根の関節、肩関節の凹んでいる側(肩甲骨)は真横を向いていなくて少し前を向いています。なので、腕は本来、真横に上げるよりも、真横より気持ち前方に上がるのが身体の作り的には心地いい状態。
これを腕を真横であげたり、それ以上後ろで上げたりしていると、肩甲骨のポジションが影響し、それゆえ肋骨や胸椎のポジションも影響して、不必要に背骨を反る方向にしてしまい、②の状況に陥ったりします。
この場合は、腕は基本的には視界に入るところで使ってあげる感じで、腕の使い方を変えていくところから始めてあげればOKです。
顎が上がっちゃうのはナゼ?理由と改善策④
視線の使い方でも顎が上がることがあります。下目遣い(って言う??)というか、黒目が目の下に来る感じで前を見ていると、どうしても顎は上がってしまいがち。ツンデレのツンの時の人みたいな(伝わるだろうか)?「おい、付き合ってやってもいいぞ」と上から目線で手を差し出す時みたいな?
だからといって、逆に上目遣いにすればいいわけでもありませんが、顎は下がってくれるかも。
1番良いのは、高い塀からお隣の芝を覗き見るように、少し高いところから覗く感じで視線を使うこと。心優しい、ちょっと高貴な人が、下に広がる広いお庭を眺めるような。
ちょっと実際よりも背が高くなった気分で眺めるように視線を使ってみるところから♡
顎が上がっちゃうのはナゼ?理由と改善策⑤
最後の理由は、ずばり口呼吸。…というか、ひょっとしたら多くの場合、顎が上がってしまうから口呼吸になってしまう、という順序かもしれません。
顎が上がると気道の通りが悪くなり、苦しくなり口を開けて呼吸をしてしまいがち。
専門分野ではないので、ここは詳しくは書きませんが、ちょうど今年、娘が口腔と歯列の問題改善のためにマウスピースを使い始めました。その時、歯科医師の方に聞いた小児の顎の成長と呼吸の関係がとても興味深かった。口呼吸だと歯列を含む口腔のバランスに影響が出てくることについてのお話でした。
学術的な話は置いておいても、だらーんとした姿を想像したときに、口をキュッとつむっているよりも、口がだらしなく開いている方がイメージしやすくないですか?逆に緊張したときに口をだらーんとするのは難しい。
口呼吸をしているといろんなマイナス点がありますが、その一つに姿勢が影響しているところも見逃したくない点です。
口呼吸と顎が上がる話は、卵とニワトリどちらが先かの話と同じようなものですが、今回は“顎が上がる”ことをテーマにしているので、一度口呼吸ではなく鼻呼吸にすることで何か改善してくるか、呼吸をチェックしてみるのもおすすめです。
鼻呼吸がとても辛ければ、ひょっとしたら顎や歯列、姿勢の問題が関わっている可能性もあるので、ぜひ専門家に相談してみてください。
最後に顎の引き方
顎が上がるから引けばいい、というわけではないことをわかってもらえたら嬉しいですが、急ぎの時(写真を撮るとか人前に立つとか)には引いちゃいましょう。
ただ、顎を引く際、ただ顎をグッと引くと二重顎になったり喉元が苦しかったり、首や頭の緊張が増すので、
両手を頬にあて、最初は耳方向に向かってリフトアップするように斜めに、その後その皮膚をこめかみ方向へまっすぐリフトアップしながら少しうなずきます。
それくらいの感じで顎が引けるようになると、害が少なく、セルフケアにもなっていくのでおすすめです♡
ちなみに全く同じ方法ではないけど、ほぼ同じ方法をここの動画で紹介してます。1:45くらいから。良かったら♡
https://youtu.be/0JukU-COqZA
顎が上がることにはいろんな理由があります。ただ引けばいい、というのはその場しのぎにしかならないので、何が原因で顎が上がってしまうのか、一度探してみてくださいね。
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