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休校中チャレンジ~長唄三味線~10日目&「子育てwith長唄」回顧録

今日で10日目を迎えた、休校中お稽古チャレンジ~長唄三味線。またまたその様子は記事の後半で書かせて頂きます。

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永楽館

近畿最古の芝居小屋、「永楽館」をご存知でしょうか。
兵庫県豊岡市にあり、明治に歌舞伎や新派劇や寄席などが上演されていたのですが、時代の流れに押されて昭和に閉館しました。
2008年に大改修より復活、その杮落とし公演に出演致しました。

観客との距離が近く、明治大正昭和の空気を混じり合わせて再現された客席は、普段の劇場にない独特の空間です。永楽館のHP
永楽館の歴史のページに、杮落し公演の「娘道成寺」が載っており、私と禄三がうっすら写っております。その様子はこちら

出石名物「皿そば」

出石は「皿そば」が有名で、長唄連中で町のお店を食べ歩きました。

出石皿そば協同組合
http://www.izushi.jp/sarasoba/

白地の小皿に盛られたお蕎麦がだいたい五枚セットで出てきて、美味しさにもう二枚追加、いや三枚はいける…と、こちらにきたら太る事必須です。周りには何十軒とお蕎麦屋さんがあり、それ以外の飲食店はほぼありません。1週間以上滞在するのですが、お昼は毎日お蕎麦です。それでも全く苦になりません。それほど美味しいのです!

出石の方々はどこへ行っても、私たち長唄演奏家にも温かく接して下さります。着物で空き時間にお蕎麦とか食べに行くと、なんだか有名人になった気分で声を掛けられます。永楽館をいかに愛していらっしゃるかが分かりました。歌舞伎が敷居の高いものではなく、この街の一つの楽しみとして存在しているのが嬉しかったです。

永楽館のすぐそばにある「山下」と言うお蕎麦屋さんは、杮落しの時に出石で初めて行ったお蕎麦屋さんです。弟と二人で伺ったのですが、それから何度か通ううちに覚えてもらえるようになり、なんと私たちのサインを求められたのです!従業員の方と写真を撮ったりと、またまた芸能人気分。しかも、それをお店に飾ってくれてました。数年後に行った時も、そのサインをまだ飾ってくださっていて行く度に、新たにサインをさせてもらってました。みなさん温かく、ほんとに大好きな場所です。

出石皿そば 山下
https://www.izushi-yamashita.co.jp/

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好きすぎてプライベート出石

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そんな大好きな町に家族を連れって言ってあげたいと、プライベートで出石市に行き、親切にして頂いたお店を巡りました。この日は記録的な大雪でした。白い世界にはためく永楽館の幟は風情がありました。

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もちろん山下さんへ伺いました。いきなり家族で顔を出したので、ビックリされていました。いつも通りの美味しいおそばに満足し、飾られているサインを妻や子供達に自慢できました(笑)

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もう一軒お世話になっているお蕎麦屋さんがありまして、「大門」と言うお店です。今は無くなってしまい、豊岡の方で新たにお店を構え、娘さんがおそばを打たれています。

挽きたてそば大門
https://soba-daimon.com/page03

息子も娘も、おいしそうにぺろりとたいらげていました。

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じつはこの旅行が、初めての家族旅行だったのです。旅行で大門さんに寄せてもらうと前にお話した時に、その事をチラッと言ったのですが覚えていて下さり、お花を用意してくれたのです!その心遣いが、本当に温かく嬉しかったです。

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城崎温泉

出石は小さな町なので、宿泊は車で30分の城崎温泉というが定番です。
旅館の人が「旅館の裏山はきっといっぱい積もっているよ」と教えてくれ行ってみると。

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雪を「踏む」ではなく「漕ぐ」、という経験を初めてしました。 

永楽館も今、新型ウイルスの影響で閉館になっています。
あの味わい深い劇場が、今はひっそりと扉を閉ざしているかと思うと胸が痛みます。町の方々はどう過ごしていらっしゃるのか…。世の中が落ち着いた時に、あの町を彩った歌舞伎を支える長唄演奏家でありたいです。

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次世代への継承という意味だけでなく、お稽古を通しての子育て、父と子の時間。私の想いなどをお伝えし、感じて頂ければ幸いです。またアナログな長唄の世界、ネット配信など新たな試みに挑戦し、長唄の魅力を広めていきたいと考えています。宜しくお願い致します。